オシム監督の「怒らない指導」 ― 怒鳴らず、追い詰めず、“問い”で育てるリーダーシップ ―

強みを活かせば、職場が変わり
職場が変われば、成果が変わる。
組織変革ファシリテーターのやまちゃんです。
「言われたことしかやらない」
「こちらが細かく指示しないと動かない」
「“考えて動け”って言ってるのに、何も変わらない…」
これは多くのマネージャーから聞く、リアルな悩みです。
しかし一方で、「自分から考え、動き、仲間を巻き込んでいける人材」
いわゆる“自律型人材”が、いま組織には求められています。
では、どうすればそんなメンバーを育てることができるのか?
そのカギは、「指示・命令のマネジメント」から
「関係性・強みを土台にしたマネジメント」への転換にあります。
↓合わせて読みたいコラムがこちら↓
社員が育たない本当の理由
1、“自律”とは、「放任」ではない
よく誤解されがちなのが、
「自律させる=自由にさせる」という考えです。
もちろん、自由度は必要です。
でも“ただ任せる”だけでは、人は動けません。
むしろ、「安心してチャレンジできる環境」が整っていなければ、
責任を押しつけられたように感じ、動けなくなるのです。
つまり、
「心理的安全性」+「強みの活用」+「共通の目標」
これらが揃って、はじめて人は“自ら動こう”と思えるのです。
2、自律型人材が育つ、3つの土壌
①心理的安全性:失敗しても責められない土壌
- 「こんなこと言ったら変に思われるかな」
- 「意見したら怒られるかも」
そんな不安がある環境では、考える前に口を閉ざします。
逆に、「どんな意見でも受け止めてもらえる」と思えたとき、
人はチャレンジを始めます。
ストレングスファインダーは、自分と他人の“強み”を理解し、
「違っていて当たり前」と思える関係を築きやすくします。
それが、安心のベースになります。
※ストレングスファインダーとは?
米Gallup社が開発した診断ツール
全世界で3,000万人以上が実施しており、人材育成、組織開発に活用されている。
詳細が知りたい方は、こちらをクリック
②強みの活用:自分ならではの貢献が見える土壌
- 「頑張っているのに、評価されない」
- 「自分の得意なことを使う場がない」
こう感じている人は、自律どころか意欲すら持てません。
ストレングスファインダーを活用すると、
- 「自分はこういう思考・行動傾向があるんだ」
- 「この場面では自分が活きるんだ」
という“自己理解と役割の明確化”が進みます。
人は「意味のある場所」でこそ、力を発揮できるのです。
③共通の目標:チームで目指す旗がある土壌
個の力があっても、バラバラに動いていては意味がありません。
「何のために」「誰と一緒に」「どこへ向かっているのか」
その“共通の旗”があるからこそ、チームとして力を発揮できるのです。
これを育てるために重要なのが、「対話」です。
1on1やチームMTGの場で、目的や価値観を揃える時間を確保すること。
そして、その“対話の質”を高める共通言語こそ、
ストレングスファインダーやDiSCのようなツールです。
3、【事例】「あの部下、放っておくと動かないんです…」
マネージャーのMさんは、部下に任せるタイプ。
「細かいことまで言うのはよくない」と思い、自由にやらせていました。
でも、ある若手社員Nさんは、
何を優先していいかわからず、ミスも多発。
ついにMさんは、「なんで動けないんだ!」と叱責。
ストレングスファインダーを実施してわかったのは、
Nさんが「調和性」「責任感」「慎重さ」といった資質を持っていたこと。
- チーム内の不和を避けたい(調和性)
- 自分の責任範囲が不明だと動けない(責任感)
- 不確実性が苦手(慎重さ)
Mさんは「放任」ではなく、
「適切な道筋」と「期待の明確化」が必要だったのです。
その後、定期的な1on1でタスクの優先度を共有し、
「安心して動ける環境」を整えたことで、
Nさんは自ら改善提案を出すように変化しました。
4、まとめ
自律型人材は、放っておけば勝手に育つものではありません。
- 心理的安全性があるか
- 自分の強みが活かせているか
- 目指すゴールが明確か
この3つの土壌が整ってはじめて、
人は「指示されなくても動く存在」になります。
そのために必要なのは、「叱ること」でも「詰めること」でもなく、
「知ること」「関わること」「信じること」です。
そしてその関係性のきっかけに、
ストレングスファインダーは強力なサポーターとなります。
【次回のコラム】
“世代間ギャップ”は、こうして埋める-価値観の違いを力に変える関わり方-」
をテーマにお届けします。
「任せても動かない」
「放任と自律の違いがわからない」
そんなお悩みをお持ちの方へ。
自律型人材育成に役立つ「強み診断セッション」
「スタイル別マネジメント研修」など、
今すぐできる1歩をサポートします。
【↓お問い合わせフォームはこちら↓】
お問い合わせフォーム
次回もお楽しみに!
↓会社案内はこちらから↓



