「全員に同じように接してませんか?」-スタイル別マネジメントで“伝わる・動く”チームへ-

山田裕介

山田裕介

テーマ:人材育成、幹部育成、リーダー育成、モチベーションUP、やる気UP、ストレングスファインダー


強みを活かせば、職場が変わり
職場が変われば、成果が変わる。
組織変革ファシリテーターのやまちゃんです。

「同じように接してるのに、反応が違う」

「ある部下には刺さる指導が、別の部下には逆効果だった…」


そんな経験、あなたにもありませんか?

実はそれ、あなたの接し方が“間違っていた”わけではありません。

ただ──「相手が求めている関わり方」が違っていただけなのです。

ストレングスファインダーやDiSCのようなツールを使えば、

一人ひとりの“伝わり方”や“動機づけのポイント”が明らかになります。


つまり、「全員に同じ接し方」こそが、関係性を崩す原因だったのです。
今日は、「スタイル別マネジメント」の必要性と、

実際の現場での効果的なアプローチを事例を交えてお届けします。

↓合わせて読みたいコラムがこちら↓
「“この人のためなら”と部下が思えるか?信頼をつくる上司の「小さな習慣」-

※ストレングスファインダーとは?
米Gallup社が開発した診断ツール
全世界で3,000万人以上が実施しており、人材育成、組織開発に活用されている。
詳細が知りたい方は、こちらをクリック

※DiSCとは
DiSCとは、1人間の行動特性を
「D(Dominance)主導」「i(Influence)感化」
「S(Steadiness)安定」「C(Conscientiousness)慎重」の
4つのスタイルに分類・分析することで、
自己理解だけでなく他者理解を深め、
相手との適切なコミュニケーションを促進します。

1、「みんな同じように接してます」…それが危険な理由

「部下は平等に扱うべき」
もちろん、その気持ちはわかります。

でも“平等=同じ関わり”ではありません。

たとえば…

  • 慎重さが強い部下には「急げ!」はプレッシャーになりすぎる
  • 活発性が強い部下には「もう少し考えてから」は退屈すぎる
  • 個別化が強い部下には「みんな同じでいいよね」は不信につながる


このように、資質や性格によって「受け取り方」がまるで違うのです。
さらにDiSC理論では、人の行動スタイルを以下の4つに分類します

|スタイル|特徴|モチベーション|苦手なこと

D(主導)結果重視・指導的権限、裁量、挑戦感情的な共感
i(感化)社交的・楽観的人とのつながり細かいルールや制限
S(安定)協調性・思いやり安心、信頼関係変化や衝突
C(慎重)論理的・分析的正確性、データ曖昧さ、感情論

つまり、同じ言葉でも「刺さる相手」「引いてしまう相手」がいるのです。

2、【事例】うまくいかなかったリーダーの“Dスタイル”な関わり

ある営業チームでの話です。

リーダーのAさんは、DiSCでいう“Dスタイル”全開の行動派。


  • 「目標は絶対達成!」
  • 「できるかどうかじゃない、やるかどうかだ!」

そのやり方で、同じくDやiスタイルのメンバーはモチベーションを上げていました。

しかし──SスタイルのBさんだけは違った。

  • 「急に仕事を振られる」

  • 「感情の起伏が激しくて怖い」

  • 「失敗しても相談できない」

Bさんは少しずつ心を閉ざし、最後には異動を希望するまでに。

Aさんは

  • 「やる気がない」
  • 「合わない」

と判断していましたが、
研修でスタイル診断を実施したところ、Bさんの慎重さ・安定性を理解。

その後、Aさんは


  • 事前にスケジュールを伝える

  • 否定せず話を聞く

  • 感謝を丁寧に伝える


など接し方を変えました。

結果、Bさんの提案が増え、数字も大きく改善。


Aさんはこう言いました。
「部下を“自分の型に当てはめよう”としていたんですね。
 
 相手の“スタイル”に合わせた言葉がけを意識するだけで、こんなに変わるなんて…」

3、スタイル別マネジメントのすすめ

では、どうすればスタイルに合わせた関わりができるのか?

ここでは簡単に3ステップでご紹介します。

ステップ①:まず“自分のスタイル”を知る

上司自身がどんな資質・スタイルなのかを理解することが出発点です。

「伝えてるつもり」でも、「伝わってない」原因の多くはここにあります。

ステップ②:相手のスタイルを“観察”する

部下の言動、表情、反応のクセを見てみましょう。

急かすと嫌がる?黙るタイプ?提案が多い?

そのヒントがたくさんあります。

ステップ③:“伝え方”を変えてみる

たとえば──

  1. Dスタイル → 要点を短く・明確に
  2. iスタイル → 明るく・ポジティブに
  3. Sスタイル → 安心感と共感を大切に
  4. Cスタイル → 論理とデータで説明する

たったこれだけで、部下の反応は驚くほど変わります。

4、まとめ

同じ接し方で、全員が育つ時代は終わりました。

これからのマネジメントは、“相手に合わせる柔軟性”が求められます。
「公平」と「同一」は違う。

“個別に寄り添う”ことこそが、これからの信頼のカタチです。

そのためにも──

ストレングスファインダーやDiSCのようなツールは、

上司と部下の“共通言語”を生み出し、
職場の空気を一変させる力があります。

【次回のコラム】

「“自律型人材”はこうして育つ-指示ゼロでも動ける組織のつくり方-」
をテーマに、
“心理的安全性”から“主体性”へと導く関わりのコツをご紹介します。

あなたのチームにも、タイプの違う部下がいませんか?

全員に“効く”関わり方がわからない
──そんなときこそ、私たちにご相談ください。

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次回もお楽しみに!

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山田裕介
専門家

山田裕介(企業研修講師・ストレングスコーチ)

株式会社ストレングスアスリード

リーダーが自分やメンバーの強みを見つけ、本来持っている能力を発揮させる。その結果、組織のパフォーマンスが向上し業績もあがっていく。持続的成長を遂げている企業が取り入れている、新しい対話型研修です。

山田裕介プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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