“この人のためなら”と部下が思えるか?-信頼をつくる上司の「小さな習慣」-

山田裕介

山田裕介

テーマ:人材育成、幹部育成、リーダー育成、モチベーションUP、やる気UP、ストレングスファインダー



強みを活かせば、職場が変わり
職場が変われば、成果が変わる。
組織変革ファシリテーターのやまちゃんです。

「部下が本音を話してくれない」
「1on1をしても、どこか壁を感じる」

「チームがピリピリしていて、相談がこない…」


そんな“見えない分断”に悩むリーダーの方へ。

どれだけ正論を伝えても、関係性ができていなければ、人は動きません。


信頼がないチームでは、心理的安全性が築けず、自律も創造性も育ちません。

では、信頼はどうすれば築けるのか?

カギになるのは、「この人のためなら力を出したい」と思わせる関係性。

本日のコラムでは、現場で効果のあった実例をもとに、

“信頼のスイッチ”を入れるリーダーの関わり方をご紹介します。

↓合わせて読みたいコラムがこちら↓
“教えられなかった世代”が“教える側”になったときに知っておきたいこと

1、信頼は、仕事ではなく“感情”から生まれる

信頼は「この人と一緒に働きたい」という感情から始まります。

人は理屈で動く前に、“心”が動かなければ、行動に移せません。

ストレングスファインダーの資質で言えば、

「共感性」「調和性」「ポジティブ」「親密性」など、

“人間関係”に強みを持つ人は、空気や感情の機微に敏感です。

リーダーが何を考えているか、

本当に部下のことを信じているのか
言葉ではなく「態度」で伝わるのが、信頼の世界です。

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2、【事例】“注意ばかりされていた部下”が変わった理由

ある中堅企業での話。

製造部門のリーダーAさんは、
現場で起きたミスに対して厳しく指導していました。


部下のBさんは、
報告や相談が極端に少なく、
いつも黙って叱られていたそうです。

  • 「やる気がない」
  • 「責任感が薄い」


そう思っていたAさんに、研修でストレングスファインダーを実施。

そこで見えたBさんの資質は…

・「慎重さ」
・「内省」
・「調和性」

Bさんは、ミスを恐れ、人に迷惑をかけることを極度に避ける
“思慮深い人”だったのです。


Aさんはこの結果を見てこう言いました。
「今まで、“声を上げないのが悪い”と思っていたけど、

 彼は“ちゃんと考えていた”んですね…。

 ただ、私に対して“安全”を感じられてなかっただけだったんですね」

そこからAさんは、「声をかける」より先に、
「耳を傾ける」ように変わりました。


Bさんも徐々に自分の考えを話すようになり、

半年後にはリーダー候補にまで成長したのです。

3、信頼関係を築く「3つの小さな習慣」

1. まず、話を“否定せず”に聞く

部下の発言がズレていても、
「でも」「それは違う」は一度飲み込みましょう。


否定されると、人は心を閉ざします。

肯定や共感からスタートすることで、安心が生まれます。

2. 週1回、あえて「雑談する」

意外と効果的なのが、
1on1の中で「最近どう?」と5分間、仕事以外の話をしてみてください。


子どもの話でも、趣味の話でもOK。

“人として見てもらえている”感覚が、信頼の土台を作ります。

3. 感謝やねぎらいを“言葉で”伝える

日本が特に苦手なのが、相手に感謝を伝えたり、認めること。

  • 「ありがとう」
  • 「助かったよ」
  • 「いてくれてよかった」


このひと言が、どれだけ人を動かすか。


特に“認められたい”資質(成長促進・自我・最上志向など)
を持つ部下には絶大です。

4、まとめ

信頼は、特別なスキルではなく、日々の習慣で生まれます。

  1. 聞くこと
  2. 認めること
  3. 話すこと


この「小さな関わりの積み重ね」が、
部下の心に“この人のために”という感情を育てます。

そしてそれこそが──

心理的安全性を生み、自律型人材を育てる一番の近道なのです。

【次回のコラム】

「リーダーが“全員同じように接する”のは間違い?
-スタイル別マネジメントのすすめ」-

をテーマに、DiSC理論とストレングスファインダーを掛け合わせた
“相手に合わせる力”を紹介します。

・「部下との信頼関係を深めたい」

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そんな方には、ストレングスファインダーやDiSCを活用した
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次回もお楽しみに!

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山田裕介
専門家

山田裕介(企業研修講師・ストレングスコーチ)

株式会社ストレングスアスリード

リーダーが自分やメンバーの強みを見つけ、本来持っている能力を発揮させる。その結果、組織のパフォーマンスが向上し業績もあがっていく。持続的成長を遂げている企業が取り入れている、新しい対話型研修です。

山田裕介プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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