【組織変革事例】“全部社長がやらないといけない会社”からの脱却──指示ゼロで動き出したチームの実例

強みを活かせば、職場が変わり
職場が変われば、成果が変わる。
組織変革ファシリテーターのやまちゃんです。
・「何度言っても部下が動かない」
・「何を考えているのか分からない」
そんな悩みを抱える上司の方へ。
本日は、ある営業マネージャーと若手社員の“すれ違い”が、
ストレングスファインダーという“共通言語”によって解消された事例を
ご紹介します。
問題は、部下のやる気や能力ではありませんでした。
“伝え方”を少し変えただけで、行動も成果も変わったのです。
【合わせて読みたいコラム】
「部下が“育たない”のは、上司が“育てすぎている”からかもしれない
部下育成に悩む方は、ぜひ前回のコラムと合わせてお読みください。
目次
1、指導に悩む上司がいた
今回ご紹介するのは、営業職30名ほどを抱える中堅企業A社のケースです。
営業部マネージャーのAさんは、若手社員Bさんの育成に頭を抱えていました。
- 指示を出しても動かない
- 報告があいまい
- 自主性がまったく感じられない
「毎週1on1で丁寧に教えているのに、なぜ育たないんだろう…」
Aさんの心には、苛立ちと失望が混じりはじめていました。
2、ストレングスファインダーが照らした“違い”
そんな時、社内で導入されたのがストレングスファインダー。
AさんとBさん、それぞれの資質を見える化したところ
・Aさんは「最上志向」「達成欲」「指令性」など、
スピード重視で結果にこだわるタイプ
・一方のBさんは「慎重さ」「内省」「責任感」が上位にあり、
深く考えてからでないと行動できないタイプ
つまり、Bさんは「やる気がない」のではなく、
自信がないまま動いて失敗することを極度に恐れていたのです。
2、上司の“無意識の圧力”が部下を止めていた
Aさんの「なぜ動かない?」という言葉は、
Bさんにとっては「責められている」と感じられていました。
強い“最上志向”を持つAさんにとって、
「なぜやらない?」は“純粋な問い”だったかもしれません。
でも、Bさんにとっては
・「自分を否定されている」
・「不安を煽られている」
に聞こえたのです。
3、“問いかけ”を変えたら、部下が動き出した
この気づきをきっかけに、AさんはBさんへの関わり方を見直しました。
・「どうして動かないの?」
→「今どこで止まってる?」
・「もっと早くやろう」
→「まずは何から始めると安心できそう?」
それは、“教える”から“受け止める”へのシフトでした。
この問いかけの変化により、
Bさんは徐々に考えを言葉にするようになり、
ついには「一度やってみてもいいですか?」と、
自発的に動き出したのです。
4、2ヶ月後、部下が“最も成果を出す存在”に
行動が変わっただけではありません。
Aさんの問いかけが変わって2ヶ月後、
Bさんはチーム内で最も高い提案受注率を記録しました。
同僚たちからも、
・「細かいところまで丁寧に聞いてくれる」
・「不安な顧客にとっては、安心できる営業担当」
といった評価が集まり、今や「現場に欠かせない存在」に成長しています。
5、上司のひと言が、部下の行動を決める
Aさんは後日、こう振り返りました。
「これまでの私は“育てる=教える”と思っていたけれど、
本当に大事だったのは、“違いを理解し、受け止めること”だったんですね」
このように、部下が動かないのは「能力不足」ではなく
「関わりのミスマッチ」であることが多いのです。
6、ストレングスファインダーが育成の質を変える
ストレングスファインダーは、単なる性格診断ではありません。
- 上司の育成スタイルを可視化し
- 部下の行動傾向を理解し
- 対話の“共通言語”を提供する
ことで、「違いを活かすマネジメント」へと導いてくれます。
7、まとめ
「育たない部下」を前にしたとき、
まず疑うべきは、
“その人自身”ではなく、“自分の関わり方”かもしれません。
伝え方を変えるだけで、部下は動き出します。
そして、関係性が変われば、チーム全体の空気と成果も変わります。
【ご相談・導入のご案内】
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