【離職に悩む経営者の方へ】なぜ、優秀な社員から辞めていくのか?-離職理由の本質は“制度”ではなかった-

山田裕介

山田裕介

テーマ:人材育成、幹部育成、リーダー育成、モチベーションUP、やる気UP、ストレングスファインダー



強みを活かせば、職場が変わり
職場が変われば、成果が変わる。
組織変革ファシリテーターのやまちゃんです。

・「期待していた社員が、何も言わずに辞めてしまった」

・「優秀な人材ほど、定着しないのはなぜ?」
中小企業の経営者・人事担当者の多くが直面するこの悩み。


給与も待遇も改善したのに、なぜ離職は止まらないのか。

本コラムでは、優秀な社員が辞める“本当の理由”を掘り下げながら、

定着率の高い組織が持つ共通点を紐解きます。

最後には、離職を減らし、人が育つ組織への第一歩を紹介します。

【合わせて読みたい過去コラム】
“辞める理由”の本質は、給与でも労働時間でもなかった
離職理由を深堀りした視点がさらに欲しい方へおすすめです。

1、なぜ、優秀な人から辞めるのか?

離職率の高さに悩む経営者の多くが、

「特に優秀な人材が辞めてしまう」という悩みを抱えています。

これは偶然でも、仕方ないことでもありません。


実は“優秀な人材”ほど、「組織の空気」に敏感であり、

改善の兆しが見えないと、早々に見切りをつけてしまうのです。

特に中小企業では、以下のような要因が無意識に離職を促してしまいます:
・意見を言っても通らない(心理的安全性が低い)
・成果より年功序列で評価される(納得感のない評価制度)
・上司との関係が形式的で、相談できない(対話不足)
・会社のビジョンが曖昧で、共感できない(方向性の不透明さ)

2、給与よりも「働く意味」に人は動かされる

ある調査では、離職の主な理由の上位は
・「人間関係」
・「職場の雰囲気」
・「評価の不透明さ」
など、
待遇ではなく“環境や文化”に関わる項目が占めています。

つまり、どれだけ給与を上げても、

・「ここにいても成長できない」

・「この会社で働き続ける意味が見えない」
と感じた瞬間に、
社員は心を離していきます。

特に、成長意欲が高い優秀な人材ほど、

組織に“内発的動機付け”がなければ、つなぎ留めることはできません。

3、離職の根本原因は、「対話がないこと」

私たちが支援した企業の中でも、

・「毎年一定数の人が辞めていた」

・「若手が続かない」
という相談が後を絶ちません。

そのほとんどに共通していたのが、

“対話がなかった”ことです。

対話といっても、業務報告や指示のやり取りではありません。

・「あなたはどう考えているの?」
・「どんなことにワクワクする?」

・「今、不安に思っていることはある?」
こうした“本音の会話”がなくなると、社員の中に孤独と不信が育ちます。

4、定着率の高い会社が大切にしている3つのこと

私たちストレングスアスリードが支援した“離職率が激減した企業”
には、
共通点がありました。

それは以下の3つです:
1. 心理的安全性を確保している
 
 → 話しやすい空気づくりを、上司自ら実践。
2. 対話の仕組みがある
 
 → 定期的な1on1や、感謝・フィードバックの文化がある。
3. 社員の“強み”を見える化している
 
 → ストレングスファインダーなどを活用し、自己理解・相互理解を促進。

これらは特別な施策ではなく、
日々の習慣として根付かせている企業ほど、

離職率が低く、社員の満足度も高い傾向にあります。

5、変化は、「自分を知ること」から始まる

社員が自律的に動けるようになるには、

まず「自分の強み・価値観」を知ることが欠かせません。

なぜなら、自分を理解していない人が、
他者と良好な関係を築くことはできないからです。

私たちは、ストレングスファインダーを通じて、

社員の“才能”を可視化し、

「自分らしく働ける環境づくり」の土台をつくっています。

6、おわりに──最初の一歩は、“対話”と“理解”から

離職の原因は、“本人のやる気”ではなく、

“組織との関係性”にある。

そう気づいたとき、会社の未来は大きく変わります。

もし、社員の定着やエンゲージメントに悩まれているなら、

まずは「対話をつくる仕組み」から始めてみませんか?

次回予告

「“最近の若手は…”と言いたくなったら読む話」
→世代の違いは、実は“強み”の違いかもしれません。

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山田裕介
専門家

山田裕介(企業研修講師・ストレングスコーチ)

株式会社ストレングスアスリード

リーダーが自分やメンバーの強みを見つけ、本来持っている能力を発揮させる。その結果、組織のパフォーマンスが向上し業績もあがっていく。持続的成長を遂げている企業が取り入れている、新しい対話型研修です。

山田裕介プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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