寝ている間に歯が欠けた?原因は歯ぎしりと食いしばり
現代人に多い歯並びの乱れは、食習慣の見直しから始めましょう
子供の頃や20代の頃は、食べ物が歯の間に詰まることはなかったのに、年齢を重ねるにつれて爪楊枝を使う回数が増えたと感じることはありませんか。
年をとるにつれて、歯のトラブルは増えてきます。
特に「歯茎が細くなってきた」「歯と歯の間が広がっているような気がする」「歯の中央部分がなんとなく傾いてきた」といったような歯並びのトラブルは、とても気になりますよね。
歯並びの乱れの背景には、食生活の変化により顎の機能が衰えていることが考えられます。
柔らかいものやファーストフードを多く食べるようになり、堅い食べ物をよく噛んで食べる習慣がだんだん少なくなった結果、顎の機能が衰え、顎が小さくなり、歯がきちんと生え揃うための十分なスペースがとれなくなっています。
歯並びを整えるには、歯が生え始めた赤ちゃんの頃から、顎の発達を十分に促すような食生活を心がけることから始めましょう。
歯並びが乱れる原因の多くは「親知らず」です
次に、食生活の他に年々歯並びが崩れてくる原因とそのメカニズムを説明します。
よくある原因の1つに、親知らずが前の歯を押しているために歯並びが乱れてくることがあります。
食生活の変化で小さくなった顎には、口内の一番奥に生える親知らずの生えるスペースがなくなり、傾いて生えてくることがあります。
基本的に歯は奥歯の方から圧力がかかり、前に押され続けています。
傾いた親知らずは、隣の歯、そして隣の歯と、ドミノ倒しのように次々と歯を傾けてしまいます。
親知らずは、歯並びを乱す以外にも、歯ブラシが届きにくい場所なので歯周病になることも多くなります。
上下の親知らずの噛みあわせが悪く、歯磨きがきちんと出来ない場合は、抜歯が必要になります。
親知らず以外にも、虫歯で抜歯した後部分を抜けたまま放置したり、歯周病などで歯茎が痩せてしまったりすることでも歯並びは悪くなります。
日々の姿勢や癖も歯並びを乱す原因に。子供の頃から注意しましょう
親知らずや歯の病気以外に、姿勢や横向きに寝る癖なども歯並びに影響を与えます。
前歯を舌で無意識に押す癖や、頬杖をつく、爪噛みなどもよくありません。
また慢性的な鼻づまりなどで口呼吸が癖になっている人は、頬から内向きに圧力が強くかかり、上顎の歯が側方から押されるため、逆V字型になる不正咬合が起こります。
子供の頃から口呼吸の癖があると、不正咬合になるリスクがとても高くなります。
歯並びの乱れは、長年の癖が蓄積することで徐々に目立つようになります。
特に歯にトラブルが感じられない時でも、定期的に歯科医院で病気のチェックやクリーニングを行いながら、歯の健康を維持していきましょう。