お風呂について(浴室暖房乾燥機/猫足バスタブ/檜風呂など)
今回は建築士に家の設計を依頼したとき、どれくらいの費用がかかるのかについて書いていきたいと思います。
個人住宅の設計費用の算定は建築士さんによっても違うと思いますので、ここでは私の事務所での標準的な算定方式だと考えてください。
そもそも家の設計、建築士は何をするの?
家を建てるとき、担当する工務店さんは現場で作業を行います。
大工さんの仕事は現場でみることができますので、どんなことをやっているのかについてはわかりやすいですね。
では、設計する建築士はどのような仕事をするのでしょうか?
家を設計するとき、建築士の設計業務は大体以下のような内容になります。
基本設計
まず最初に家を建てる土地についての基本的な法規制状況を調べます。
次に現地及び役所で各種条令を確認、接道状況、上下水道の引き込み状況などを調査します。
また住む人の要望を詳しく聞きとり、必要な間取り、家の大きさなどを決めていきます。
これらの情報を総合して、最適な家の構造、大きさ、高さ、配置などを決めていき、図面にまとめていきます。
実施設計
基本設計が終わったら、建物の詳細を詰めていきます。
この段階でキッチン、お風呂などの住宅設備、壁や床の仕上げ、照明やエアコンなどを決めていきます。
確認申請
家を建てるには役所の許可を得る「確認申請」が必要です。
確認申請では家の安全性を確かめる「構造計算」省エネ性能を調べる「省エネ法への対応」なども必要です。
自治体によっては、確認申請の他に各種条令に対応する申請書を出すこともあります。
これらの確認がすべて完了し「確認済証」が出て、はじめて着工することができます。
工事監理
建築士は施工がちゃんと行われているかのチェック作業「工事監理」を行います。
また役所による施工検査「中間検査」に対応します。
工事終了時には監理報告書を作成して役所に提出し現場で「完了検査」受け、合格すると「検査済証」が発行されます。
「検査済証」は火災保険や地震保険、住宅ローンの設定などに必須の書類ですので非常に重要です。
実際、設計費はどれくらいになるの?
家の設計費用は、上記の作業に関する費用を計算した上で算出します。
従いまして、家の設計費用は、建てる場所、建てる家の大きさや種類によってすべて異なります。
「家によって設計費用が違う」というと何か不安があるかもしれませんが、設計費用については設計契約を行う前に内容を確認して貰いますので、必ず金額に納得して貰ってから契約を行うことになります。
具体的には幾らくらいなのか
設計料は具体的には幾らくらいになるのか、これが一番知りたいところかもしれません。
これについては経験上家の工事費用の10%程度になることが多いと思ってください。
「商品を見て買うことができる」のが設計契約
設計費用というのは定価があるものではありません。
そう考えると不安のある方もいるかもしれません。
しかし考え方によっては設計契約というのは商品を確かめてから購入を検討できる商品です。
家を建てる人は建築士の作ったプランを確認し、幾つか質問し、希望に合うように修正を加え、希望の家が建ちそうかどうかを「確認」することができます。
その上で「契約するかどうか」を検討できるのです。
「この設計プランは購入に値するか」これを決めるのは家を建てる人です。
そういう意味で建築士の設計は中身を充分吟味してから買うことができる商品と言えるかもしれません。
設計費のかからないハウスメーカーはお得なのか?
ハウスメーカーの家の見積をみると、その多くは「設計費用」「工事監理費用」が計上されていません。
(項目に計上されている会社もあります)
ハウスメーカーは設計費用がサービスされていてその分お得なのか・・・もちろんそうではありません。
見積書の項目には書いていなくてもどこかに「設計費」が入っているのです。
大手メーカーの場合、広告費や営業経費も相当高いと思います。
(もちろんそんな項目は見積書には書いてありませんが)
家が高いのか安いのかについては、すべてを含めた総額で比較するのが良いですね。
(私の経験上、最終的な総額では大手ハウスメーカーは「相当高い」という印象をもっています)



