本の多い人が建てる家(書庫/書斎/図書室のある家)
スキップフロアとは何か?
スキップフロアとは、1階、2階・・・と平面を階毎に分けるので無く、中二階、ロフトなどを使って、床の高さを変えている建物です。
言葉で説明すると難しいのですが・・・
・・・大体、このような形の建物でしょうか。
この「床の高さを変える」ことで、いろいろな特長、メリット、デメリットが生じてきます。
今回はスキップフロアのある家の特長、注意点を書いていきたいと思います。
【メリット】天井の高さを自由に選べる
スキップフロアを採用した家について、私が考える最大のメリットは
「部屋の用途に合わせて天井高を変えられる」
ことだと思います。
部屋の天井高には、部屋の広さと用途に応じて適切な高さというものがあります。
たとえば広いリビングではなるべく高井天井高をとりたいし、寝室や子供部屋であればそこまで高い天井高は必要ありません。
パントリーや納戸などの収納においては、天井高は使い方次第、収納するモノに合わせて調整します。
天井高が1.4m以下のロフトや収納は建築容積率に入らないので、狭い土地に家を建てるときには重宝します。
部屋ではありませんが、ビルトインガレージであれば天井高は2mくらいでも大丈夫でしょう。
天井高の設定には、個人の好みもあります。
「天井の低い、隠れ家的な部屋が欲しい」とか「寝室の天井は高くして欲しい」など、個人的な希望もあるかもしれません。
自分の家を建てるのですから、「天井高を自由に設定できる」というのは大きなメリットです。
【デメリット】バリアフリーとの相性
天井高を自由に変えると、どうしても家の中に段差を生じやすくなります。
これでは将来のバリアフリーには向かないということになりがちです。
元々、バリアフリー住宅といっても、2階建て、3階建ての住宅のすべての部屋を車椅子対応などにするのはかなり困難です。
これについては、通常の住宅でもスキップフロアのある住宅でも、あまり変わらないかもしれません。
バリアフリー住宅についてはスキップフロアが問題というより、「平面で移動できる部分」と「それ以外の部分」を明確にすることが設計のポイントになるのではないかと思っています。
また、これはバリアフリーとは少し違うのですが、一つの部屋の中、頻繁に行き来する部分に段差を付けることは、つまずく原因になるので私はおすすめしません。
個人的意見ですが、スキップフロアの設計では「天井高に差を付ける」ことは賛成ですが、「床高に差を付ける」ことは避けるべきではないかと思っています。
スキップフロアを実現する方法
設計上のポイントは、なんといっても「周辺の環境に対して最適化する」ことでしょう。
今まで書いてきた「最適な天井高」のためのスキップフロアの他、周辺の状況(高低差、視線、騒音など)、方位や日射の方向に合わせて最適化された家を建てること、それが「結果として」スキップフロアの家になったというのが一番だと思います。
私が今住んでいる家は、リビングが1.5階にあるスキップフロアの家です。
当初の設計ではスキップフロアにする意図は特に無かったのですが、地盤面の高さ(土地が道路より少し高い)、建築高さ規制の関係で、結果としてスキップフロアの家になってしまいました。
リビングの天井高は3.7m、リビングの端にはロフトを付けています。
天井高さのあるリビングは、開放感があって良いですね。
スキップフロアの家は、どうしても普通の家より少し建築費が高くなりがちです。
それでも建てたいというプランが出来るのなら、検討してみる価値は充分あると思います。
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家を作るときに考えて欲しいことについて、こちらのページに纏めてみました。
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