土地探しで失敗しないために注意して欲しいこと【物件資料の読み方】
住宅の設計監理の仕事をしてきた中で、今まで様々な土地に関するトラブルに遭遇してきました。
たとえば・・・
◇地中埋設物で揉めた
→施主は、地中に埋設物があったら撤去するという条件で土地購入した
→基礎工事中に、埋設物を発見。しかし、売り主に連絡したら「そんなもの知らない」
→責任の所在が判らず、揉める。工事は一時中断。
・・・この件は売り主の担当者が変わったときに「連絡の不備」があったということで、解決。
◇新築工事で基礎を掘っていたら、謎の汚水管が出てきた
→配管を掘り出してみると、隣の家の排水管だった
→住人も市役所も売り主も、何故そんなことになっているのか全然知らなかった
→その排水管は隣の家が今も使っているものらしい(撤去出来ない)
→とりあえず工事は中断。まず、隣の家の配管工事を行うことになる。
・・・隣の配管をちゃんとつなぎ替え、やっと工事再開となった(約一ヶ月後)
◇建て替えで既存雨水配管に水を流したら、何故か隣の家の側溝から水が出てきた
→本来私道道路側溝に繋がっている筈なのに、側溝が撤去されているらしい
→経緯を調べたら、元々道路にあった側溝を、造成工事の時に隣地宅内に移設していた
・・・とりあえずこの隣地側溝を共同利用することで合意。工事再開。
・・・こんな感じです。
これらは決して「トラブルのありそうな怪しい土地」で家を建てた訳ではありません。それでもこういうことが起こります。
土地に関する「何らかの」トラブルは、実はかなりの確率で発生します。
土地を購入するときは注意深く調べたつもりでも、トラブルは予想を超えたところで発生します。
これらのトラブルを経験した中で感じたことは、仲介不動産会社の力量、担当者のやる気次第で、解決までの時間が全然違うことです。
施工時のトラブルは設計監理者、施工会社なども解決に向けて努力しますが、土地に関するトラブルに関しては、なんといっても不動産会社が動いてくれないと、話が進みません。
売買を仲介した不動産会社が「知らんぷり」をしてしまうと、売り主とも連絡が取れず、責任もはっきりせず、工事は凍結したままになってしまいます。
仲介会社に解決の責任があるとは言いませんが、こういうとき一緒に解決に向けて努力してくれる会社、担当者か、そうでないかは非常に重要になってきます。
・・・私の過去の経験上、スタッフが多い大手不動産会社ならトラブルでの解決能力が高いかというと、これが全くあてになりません。
これは私見(私怨?)になりますが、むしろトラブルを放置して混乱させた担当者は、大手不動産会社の方が多かったですね。
不動産仲介に関しては、会社の大きさと仕事の丁寧さは、あまり関係ないようです。
結局、何かあったときに親身になって面倒をみてくれるかどうかというのは、会社の大小ではなく、担当者次第なんだと思います。
不動産購入時の仲介手数料というのは、会社によって殆ど差はありません。
しかし同じ仲介手数料を支払っても、「何かあったときの対応」については、不動産会社・担当者によって全然違います。
土地物件を探しているときには、土地の善し悪しだけでなく、その担当者が信頼出来る人かも、よくみておいて下さい。
現在、ネット検索で調べられる土地については、基本的にどこの不動産会社を通じても取り扱いが可能です。
是非、信頼できる人を選んで、その人を通じて土地を購入するようにして下さい。
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家を作るときに考えて欲しいことについて、こちらのページに纏めてみました。
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