本の多い人が建てる家(書庫/書斎/図書室のある家)
前回は、こちらから。
タワーマンションと注文住宅、どちらを選ぶ?【はじめに】
まず最初に比較検討してみる項目は、将来の資産価値についてす。
資産価値については、2つの考え方があると思います。
ひとつは、短期的な資産価値についてです。
短期的な資産価値という観点で物件をみると、まず考えるべきことは、「物件の現金化のし易さ」でしょうか。
たとえば、購入目的のひとつが投機目的有る場合、この「如何に現金化しやすい物件であるか」「短期的に資産価値が下がらないか」が評価軸になると思います。
この評価軸で判断する場合、目的に適う物件はタワーマンション、それも一等地にあり地域のランドマークになるような物件、それも出来れば最上階でしょう。
「ランドマークになるような人気物件」「人気の高層階」という物件は、一種の「ブランド」です。
過去の実績からしても、非常に転売しやすいと思います。
(ただし、マンションというのは次々に新しいものが出て来ますから、近隣にもっと凄い物件が出て来た場合は、価値が目減りする可能性があります)
このような短期での転売、現金化の可能性を考えた場合、戸建て住宅というのは不利になります。
人気の住宅地に家を建てた場合、土地の価格が下がる可能性は非常に低いのですが、家に関してはどうしても資産価値は目減りします。
また、個人の住宅は、高級住宅ほど「住む人を選ぶ」傾向がありますので、転売も直ぐに行えるという保証はありません。
これらの点から考えて、短期的資産価値については、タワーマンションの上層階など、高級分譲マンションの方が有利だと思われます。
では、もうひとつの資産価値、長期的に保有した場合の資産価値についてはどうでしょう。
10年、20年、30年後の資産価値について、正確に予想するのは非常に難しいのですが、常識的に考えれば、「マンションの方が不利」になると思います。
その理由は、
◇マンションは経年劣化が進む程、修繕費などの経費負担が増える。特に高層マンションの場合、大規模修繕に多額の費用が掛かる可能性が高い。
◇タワーマンション、高級マンションは建物自体のステイタス、先端設備などのイメージが何より重視されるので、古い物件はどうしても新しい建物に比べて「商品価値」が下がる
などです。
戸建て住宅の場合、建物自体の価値は経年に従って下がってきますが、土地の価値についてはそのまま残ります。
分譲マンションの場合にも土地の所有権はありますが、その所有権割合が非常に小さいため、資産に占める土地の価値割合は、非常に低くなっています。
これらの点から、長期所有時の資産価値については、戸建て住宅の方が高いと思われます。
・・・ちなみに、「相続税対策ならタワーマンションの最上階を購入するのが良い」という意見もあります。
これは、タワーマンション上層階の「実勢価格」と「評価額」の差が大きいからというのが、一番の理由だったと思います。
しかし、最近の報道では、税務署も何らかの対策を検討しているということですので、将来、どうなるかは判りません。
少なくとも、今のような条件がずっと続くことを期待するのは難しいのではないかと思います。
税制については、年々変化していますので、気になる方は「専門家=税理士さん」に相談してみてください。
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