高低差のある住宅地、傾斜地に家を建てる方法(傾斜地を購入するとき注意すること)
「家作りにおける業者選びの方法」今回は手抜き工事についてです。
今時ですから、故意に手抜き工事、欠陥工事を行うような業者は、殆ど無いと思います。
そのような悪徳業者は、見積や商談の段階で判るでしょうから、契約前にお断りをすれば良いでしょう。
問題なのは、「悪意は無いけど、欠陥を生じる」ケースです。
家を建てるのは人ですから、ミスやトラブルを全く無くすのは難しいかと思います。
大切なのは「欠陥が生じないようにキチンをした施工を行うこと」と「不具合が生じたら速やかに修正すること」です。
この2つが守られない可能性のあるパターンを、幾つか挙げていきます。
◆予算が厳しく現場担当者が不在になるパターン
現場に現場監督が来なければ、良い家は建ちません。
しかし、最初から施工予算が少ないことが判っている場合(値切りすぎ?)、工務店によっては、現場を管理(監理)する担当者を減らして帳尻を合わせようとする場合があります。
「現場監督を行かせたら赤字になる」「どうせ安い現場なんだから、下請け職人に任せておけばいい」というパターンです。
もちろん、これでは良い家は建ちません。
欠陥が生じる可能性もあるし、それをチェックする体制もありません。
駆体構造など、耐久性、耐震性について重要な部分は、完成後は隠れて見えなくなってしまいます。
引き渡し時のチェックでは、判らないのです。
適正価格ではない工事契約は、要注意です。
◆現場監督や工事監理者が多忙で現場に来ないパターン
これは大手ハウスメーカーなどでよくあるパターンです。
基本的に、大手ハウスメーカーでは工法、手順、材料が決まっていて施工業者も専門の指定業者なので、品質にばらつきはないことになっています。
しかし、実際には、会社あるいは現場によって、「ちょっと、どうかな・・・」というものもあります。
せめて、基礎などコンクリートの打設時、駆体構造の組上げ時には現場監督が立ち会うべきではないかと思います。
検査書類上の「現場監理者」が、名ばかりで現場に来ない会社もあります。
現場監督や工事監理者が全く現場に来ないような会社は、要注意です。
◆構造計算に弱いパターン
木造住宅を専門に施工している工務店などで、よくあるパターンです。
意外かもしれませんが、木造2階建て住宅の殆どで、確認申請時の構造計算書の添付が必須ではありません。
結果として、構造計算を行っていない建物が多く建築されています。
実際には、精密な構造計算をしなくても、壁量計算や「政令で定める技術的基準」を守ることで安全の確認を行っているところが殆どですので、すぐに問題になるようなことはありません。
しかし、昔ながらの施工業者の中には、「今までの経験」だけで設計施工しているところもあります。
木造住宅の構造的な安全確保については、何度かの震災を経て、どんどん新しい設計基準が出てきています。
たとえ書類の添付が必須ではなくても、ちゃんと現在の基準に合わせた設計施工を行わないと、安心できる家を建てることが出来ません。
構造設計に弱い施工会社は、要注意です。
手抜き工事の多くは、ちゃんとした「工事監理者」がいることで防止出来ます。
【参考】安心できる家つくりには「工事監理」が重要です
こちらも参考にしてください。
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