子育て世代のためのローコスト住宅の作り方
子育て住宅に関するコラム、第5回です。
過去の4回はこちらになります。
子どもの可能性を伸ばす家【1】子供とともに成長する部屋
子どもの可能性を伸ばす家【2】もっと自由に
子どもの可能性を伸ばす家【3】もっと個性的に
子育てを応援する家(1.5世帯住宅)
今回は、同居=2世帯住宅ほどではないけど、ゲストが長期滞在できる部屋を作る「1.5世帯住宅」について、その2です。
1.5世帯住宅とは、子どもが小さいときの祖父祖母からの育児支援をイメージしていますが、それだけではなく、病気になったときの支援滞在、高齢になった祖父母の一時的な介護同居なども対象になるかもしれません。
ゲストルームとして用意する「0.5世帯」側の使い方は、いろいろあると思います。
そこに設置する設備についても予算や家の大きさに合わせて、いろいろなパターンが考えられるでしょう。
今回は具体的な予算、工事について考えてみます。
スペースや費用があまりかからないものとしては、まず、ミニキッチンでしょうか。
写真のようなミニキッチンなら、あまりスペースはとらず、費用もそんなにかかりません。
IHの電気コンロも安くなってきました。
火を使わないコンロなら、高齢者にも安全です。
その他に、トイレ、洗面などがあります。
写真は、洗面とトイレを一体化して、スペースを節約した例です。
メインのトイレについて、このように一体化することはあまりおすすめ出来ませんが、ゲストルーム用でしたらこういうのもいいかもしれません。
イメージとしてはホテルの水回りでしょうか。
では、これらの設備を設置するのに、幾らくらいの追加予算がかかるのでしょうか?
これはどんな商品を選ぶのかというのでも変わってくるのですが、予算を抑えて考えるなら、
ミニキッチン 15万円~40万円
トイレ 15~25万円
洗面 10~20万円
・・・大体、これくらいではないかと思います。
注意して貰いたいのは、これらの費用は家の設計時に設備を設置する場合の金額であることです。
ミニキッチン、トイレ、洗面などの水回りの追加にかかる費用は、新築時にはそれほど金額はかかりませんが、リフォーム時など、あとで導入することになると、給排水、換気口などの配管工事が発生するため、これらの1.5~2倍の金額がかかります。
将来、このような水回り設備の追加を考えているのでしたら、配管ルートだけでも確保しておくのが良いかと思います。
子育てだけでなく、介護やゲストルームなど、1.5世帯住宅の使い方はいろいろと考えられると思います。
将来を考えて、家の使い方に柔軟性を持たせるのでしたら、こういう「1.5世帯の家」も視野に入れながら、設計を考えてみては如何でしょうか。
ハウスメーカーや建て売り住宅には無い家も設計します。
ローコスト住宅、狭小住宅なども、御相談に応じます。



