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浅井知彦

コンクリート住宅設計のプロ

浅井知彦(あさいともひこ) / 一級建築士

レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所

コラム

おすすめの床暖房について

2011年11月18日 公開 / 2020年5月18日更新

テーマ:住宅

コラムカテゴリ:住宅・建物

東北や日本海側に比べれば暖かい神戸ですが、流石に12月から3月くらいまでは、何らかの暖房が欲しくなります。

エアコン、ストーブ、ファンヒーターなど、暖房にはいろいろな種類がありますが、新築あるいは大規模リフォームでおすすめしたいのは、床暖房です。

※寒さ対策、断熱、暖房方法については、こちらも参考にして下さい。

おすすめの床暖房について
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木製サッシ/輸入断熱サッシ(3重ガラスサッシ)
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暖炉、薪ストーブ
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今回は床暖房について、生活経験と施工経験を踏まえた上で、お話させて頂きます。

ガス温水式床暖房の施工状況写真

まず、床暖房のメリットについて。

これは既に使っている方なら充分御承知でしょうが、非常に快適であることが挙げられます。

・室内の上下温度差がほとんどない。

・エアコンと違って空気を吹き出さないので静か。じっくり落ち着いて使える。

・床にふれる足を直接温めるので、それほど室温を上げなくても充分快適。

などの利点のほか、

・室内に暖房器具を設置しないので、部屋をすっきりと広く使える。

・石油ストーブ、ファンヒーターより安全。

などのメリットでがあります。


あと、意外と勘違いされているポイントについて、説明します。


【疑問】床暖房は補助暖房で、主暖房はエアコンとかファンヒーターになるんじゃないの?

→神戸市内などの関西地方平野部では充分に主暖房になります。実際、我が家では真冬でもほぼ床暖房だけ。床暖房では暖かさが不足してエアコンも併用するということは殆どありません。


【疑問】床暖房は暖かくなるのに時間がかかるんじゃないの?

→そんなことはありません。即座に部屋が暖まる、とはいきませんが、立ち上がりはエアコン暖房と同程度と考えて頂いて構いません。



さて、床暖房の形式としては大きく分けて、

・電気ヒートパネル方式

・電気温水方式

・ガス温水方式(都市ガス/LPガス)

・灯油温水方式

があります。


これらはそれぞれメリット・デメリットがあり、電力会社・ガス会社・メーカーがそれぞれPR合戦を繰り広げています。

各社、長所を最大限PRしており、どれを選んだら良いのか、正直分かり難いですね。


経験を踏まえて床暖房の方式の選び方をアドバイスするなら、以下のようになるでしょうか。


【都市ガスが引き込める。特にオール電化にこだわらない家なら】

→ガス温水式をおすすめします。ランニングコストが安く、快適性も高い。床暖房のメリットが充分生かされます。


【オール電化にしたい家なら】

→新築なら電気温水式をおすすめします。厳冬時以外は、ランニングコストもそんなに高くなりません。


【リフォームで手軽に導入したいなら】

→設置工事が安い電気ヒートパネル方式が良いのではないかと思います。


【都市ガスの引き込みが無い。でもオール電化にしたくないなら】

→LPガスか灯油の温水式になります。ランニングコストが少し気になりますので、導入前に試算しておいた方が良いですね。


・・・こんな感じでしょうか。


あと、設置についてのポイントを幾つか。

【ポイント1】
主暖房として使うなら、部屋の床面積の半分以上に設置すること。半分以下だと、真冬には室温があまり上がりません。

【ポイント2】
床暖房を設置した場所には、極力家具などを置かないこと。パネルの配置はよく検討しましょう。

【ポイント3】
最初の設置コストについて、温水方式は快適ですが施工手間があるので設置コストが結構掛かります。新築時の導入をおすすめします。

【ポイント4】
暖房効率を上げるなら住宅の断熱性能も高い方が有利です。これも住宅設計時に要検討です。


寒い季節を快適に過ごすための家については、これからも随時書いていきたいと思います。

 ◇ ◇ ◇

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テーマ別コラムのまとめ【ペット/寒さ対策/子育て/地震に強い鉄筋コンクリート住宅など】

興味のある分野があれば、是非、目を通して下さい。

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