トップばかり出てしまう時に気をつけたいこと

深田洋史

深田洋史

テーマ:ラウンドレッスン

トップばかり出てしまう時に気をつけたいこと。

今回は、先日ショートコースでアプローチのラウンドレッスンさせて頂いたSさんです。
Sさんは飛びますが、アプローチがイマイチ得意ではありません。
アプローチさえ決まれば、過日Sさんは所属するコースの月例杯で優勝したくらいの実力がある人なのです。
なのでこの日は、神戸市北区にある『しあわせの村』に行きました。
ここには『すずらんゴルフ場』というパー4が4つ、パー3が6つの9ホール。
パー30のショートコースがあるのです。
余談ですが、ここのグリーンキーパーは私の高校の2年先輩で、以前はレギュラーツアーも開催されている名門コースでキーパーをやられていました。
そのため、ここのグリーン状態はパブリックとはとても思えないほど素晴らしく、コース全体の整備も驚くほど良好です。
この素晴らしい環境の中で、スコアをつけず、ひたすらアプローチのレッスンに励みました。

ではスウィングの解説をしていきましょう。
この日のSさんは、トップばかりが出ていました。

何故そんなことになったのかと言えば、まず1を見ると、ボールがかなり右寄りにあります。
そしてハンドファーストもきついです。なのにフェースを開いて構えてしまっていますね。
2ではフェースを開いてあげているのが良く分かります。
3ではヘッドがインサイドに引っ張り込まれているのが良く分かりますね?
ウェイトも右に載っているようで、実は左に残ったままです。それは4~6の写真をご覧いただくと一目瞭然です。

この4~6では、青い線を見て頂けば、セットアップからトップまで左肩の位置が変わっていない事がお分かりいただけると思います。
つまりSさんは、上体を捻転させているつもりで左肩を支点に体を斜めにしているだけなのです。
しかもインサイドに上げているものですから、シャフトは寝ますしフェースは開いてしまいます。
とても窮屈そうでしょう?
6では赤い線で示したところに(スウィングセンター)グリップエンドがないといけないのですが、手で引っ張りこんでしまっているため左肩が落ちてしまっています。
これが体重が3では右に載っているように見えても、左に残っているといった理由です。
この形ではウェイトシフトしたくても、できるわけがありません(苦笑)

6までのテイクバックが、7の開いてフラットに下りてくるフェース面を作っているのです。
また7では、体重移動をしているつもりで左サイドに突っ込んでしまっています。
左ひじも引け、詰まってしまっています。
いわゆる『ギッコンバッタン』になっているんですね。
だから9では振り切れず、中途半端なフィニッシュになっています。

この日私はSさんに『左肩を入れようとしないでください。左肩を入れようとすると、肩が落ちてしまいますから。その代わり、右肩を引くようにしてください。』とレッスンしました。
右肩を引くということは、右に載りやすい形が作れるということでもあります。
1~6までの左肩を支点にしたスウィングから、右肩を引く意識を持つことによってスムーズな回転に変わりました。
Sさんはこの後、アプローチの練習に来たにもかかわらず、ワンオンさせてパーを獲るという不埒なことまでしでかしました(笑)

まとめ

トップばかりが出るときのチェックポイント

ボール位置が右に寄りすぎていないか?
フェース面を開いて構えていないか?
手だけでインサイドに引っ張り込んでいないか?
胸の面は、ターゲット方向に対して真後ろを向くまで捻転できているか?
左肩は、右の股関節の上まで来ているか?
ダウンスウィングに入るタイミングが早い時は、左肩が支点になっていないか?

対処法としては?
左肩を入れるのではなく、右肩を引くイメージを持つ。
素振りをするときに、右足一本で立ち、トップの位置を確認する。
その時、左によろけるようなら以上のチェックポイントのいずれかに当てはまることが多いので、チェックしてみる。


いかがでしたか?
実はトップもダフリも同じ理由で起きていることが多いんですよ。
意外に思われるかもしれませんが、Sさんのスウィングで『伸び上がり』(写真8)がなければ、落ちた左肩のまま振ってくるわけですから、大ダフリになりますよね?
皆さんも困ったことがあったら、気軽にオーシャンゴルフアカデミーにお越しになって、ご自分のスウィングをチェックしてみてください。
お待ちしております。

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深田洋史
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深田洋史(スポーツインストラクター)

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