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【サンヴェール須磨妙法寺モデルルームの竣工当時の内観】
2011年5月~7月にかけて、森林浴生活第1号のモデルルームをサンヴェール須磨妙法寺に、試作の意味合いも含めてつくりました。当時は、鉄筋コンクリートのかたまりであるマンションの中で、天然木で作った建具や床板、壁板などがどのように変化をするのかを検証する必要がありました。
そこで実際に私たち夫婦がこのリノベーションマンションに住んでその効果や欠点を探り出そうとしたのです。
【杉の木製内窓】
第1次検証期間は、同年7月から12月。主に夏場の変化と住み心地を調べるのが目的でした。
高温多湿の夏から乾燥する秋にかけてそのデータを元に、お客さんにオススメできる商品を絞り込みました。
この時期にはっきりしたのは下記の2点です。
① 杉の床板や壁板には、想像以上の調湿力があり、梅雨後半のベタベタの季節でも室内はサラサラであった。
② 木製内窓の断熱効果でエアコンの消費電力がかなり下がった。
③ 木製内窓の防音効果が想像以上であった。
その結果、木製内窓をオリジナル商品第1号にすることにしたのです。
その上で、事務所兼店舗の設計に取り掛かり、同年12月1日にオープンしました。
【乾式二重床工法】
2011年12月~翌年3月にかけては下記の点が明らかになりました。
③ 木製内窓の断熱効果は、外気温が低い程大きく、既存サッシガラスの表面温度と木製内窓ガラスの表面温度の最大温度差が13℃にもなった日があった。
④ 木製内窓を施工した窓には結露が全く発生しなかった(当時)。
⑤ 長尺の木製建具に一時的な反りが見られたが、春先には自然に元に戻った。
⑥ 乾式二重床工法で杉床を貼ったことで、足元が暖かくなり、初めて冬でもスリッパの要らない生活が送れた。
⑦ 物入の内壁に使用した桐の板の一部に亀裂が入った。
⑧ 乾式二重床工法では、床高さと天井高さの問題、コスト面等の問題で、主力商品にすることは出来ないと判断。
住みながらでも施工可能な商品を開発、選択する必要性を強く感じました。
また、天然木は多湿よりも、乾燥に大きな影響を受けるということがハッキリしました。
【杉の置き床生活】
乾式二重床工法の反省から生まれたのが、杉の置き床生活です。
商標登録は既に取得済です。このオリジナル商品第2号には次のような特徴があります。
① 約900×450の大きさ、エレベーターで搬入可能。また、軽量なので人力でも運搬可。
② 既存のフローリングやカーペット上に置くだけなので、マンション管理組合の規約もクリアできる。
③ 釘やビスを使わないので工事音が静か。家具の移動だけで施工できるので、お客様が住みながらでも問題なし。
④ 幅木で固定しているだけなので、何かあった時は簡単に取りはずせる。
⑤ 遮熱シートを組み込んだことで、乾式二重床工法並みの足元の暖かさを確保。
【木製内玄関扉】
アルテピアモデルルームで杉の置き床生活の試作に取り掛かると同時に、内玄関の寒さ・結露対策に乗り出しました。
これは、事務所に毎日のように遊びに来ていた小学生が、毎朝家を出るときに結露が頭にかかって困るのだという話が発端です。室内全体の室温をなるべく温度差が少ないようにと考えていた私には興味深い情報でした。
マンションの内玄関にはアルミ製の網戸を付けている家が多いのですが、これは実質3ヶ月程度しか使いません。
9ヶ月は埃をかぶり、通路を狭める邪魔なものです。
そこで、夏の網戸にも、冬の断熱ドアにもなるような新商品の試作に取り掛かりました。
これが木製内玄関扉です。アルテピアモデルで1年間の検証を経て、2014年12月、ベルエール西神南モデルルームで、オリジナル商品第3弾として発売しました。
マンション生活の快適さを奪うものは、結露、湿気、カビ、ダニです。
天然木の自然調湿こそが、長期間その役目を果たしてくれるのです。
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丸4年以上経過した総天然木にリノベーションマンションでその変化を確かめたい方はこ
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