100年物の御簾戸と桐の扉
【古木と杉の階段】
31年前に神戸市住宅供給公社が分譲した連棟住宅の中古を購入したMY様から、無垢材をベースにしたリフォームのご依頼を頂きました。当社として初めての戸建住宅リフォームです。
築年数を考えると躯体の老朽化が懸念されましたが、2×4(ツーバイフォー)工法のせいか、阪神大震災の影響もほとんどなく、頑強な構造を維持していました。
【階段横と壁の一部を抜いてデザイン】
元々、斜面地に立っているので、家の中で1400㎜の床段差があります。
従って、階段も細かく3つに分かれる構造です。一級建築士と大工さんを交えて壁を一部抜いた分だけ、他を構造用合板で補強しました。
【リフォーム前の写真です】
北側のダイニングがとても広く明るくなりました。細切れに分かれていたIFをワンフロア感覚にするのが目的でしたが、開けた壁をどのようにデザインするかがポイントになりました。
【色んな種類の古木をランダムに並べて格子にしました】
自然観察の好きなMY様から、林の中を歩いているようなイメージに出来ないかとご依頼があり、考えたのがこの古木デザインです。
杉、ホウ、ムロ、桧、桜、米松、ナラ、栗、ケヤキ、クスノキ、山桜…同じ杉でもずいぶん色や木目が異なります。
【山道を歩く時に目にするロープも取り入れました】
31年前の木材はとても硬くなっていて、穴を開けるのにとても苦労しました。
はぜないように当て木をするのですが、斜めに穴を開けるには少し練習が必要でした。
階段周りは、元々壁で隠れていた部分を見せなければならなかったため、時間がかかりました。
細かい断面の処理や元々の柱に板を貼って大黒柱に見せるなど、現場で考えながら、素材を選びながらの作業でした。
大工さんと材木屋さんのタッグなくしては出来ませんでしたね。
居室の床は元々のフローリングの上に杉の床板をそのまま貼っていきました。
階段・廊下はカーペットでしたので、下地を作ってから貼りましたが、階段は踏面や蹴込みの寸法がそれぞれ微妙でしたので、合わせるのに手間がかかりました。
マンションリフォームと違って、戸建のそれは、構造を加味しながら施工しなければならなかったのでとても神経を使いました。
MY様邸の解体前から、古木の格子が出来上がるまで、他の仕事が全く手につきませんでした。
でも、出来栄えを喜んでいただいたので一安心でした。
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