マンションの壁に杉板を貼ろう!
リビングの両側に洋室が2室あるタイプはマンションでは4LDK独特のものです。
ご家族が多くて個室として使う必要があるときは、リフォームのしようがありませんが、プラスαの部屋になった途端、そこはリビングの一角として素晴らしい空間になる楽しみがでてきます。
【アルテピアⅢ番街 2期棟 M様邸の4枚御簾戸(欄間付)】
和室とリビングがバルコニー側に並ぶ中古マンションでは、間口の狭いタイプが圧倒的に多く、襖を開け放って暮らしているお客様が大半でした。
でも、人が来たときには閉める必要がでてくるのですが、そうなると狭いのです。
この閉めても狭さを感じさせないのが御簾戸なのです。その昔、葦で編んだもので、通気性に優れ、向こうが見えそうで見えない繊細な空間になります。夜は照明の灯りがとても柔らかい色になります。
うちの店に置いてある御簾戸は80年から100年近く経っているものが多いのですが、今でもそのまま使える美しさと味を保っています。
【アルテピア1番街 S様邸の洋室→和室リフォーム 工事中】
天井まですぱっと壁を解体しました。リビング単体では十分な間口とは言えなかった(お客様談)のですが、天井付近の垂れ壁をとって抜いてしまうと抜群の解放感になります。
【解体前のリビング、右側の壁を取りました】
バルコニー側に袖壁をつけて小ぶりの御簾戸3枚を引き込めるようにします。取手部分は見えるように調整しますが、開ければ幅2m強の空間、閉めても御簾戸の持つ開放性と軽妙な見栄えがインテリアになります。
【独立キッチンの袖壁も一部抜きました】
【施工前はこんな感じです】
お風呂リモコンとスイッチがありましたので、隣の壁に移設し、カウンターを桜の無垢板でまとめました。お皿を中継できる程度の幅が欲しいと言われましたので、板を壁まで伸ばして見栄えを整えました。
工場で作られた和の商品は、洋室との調和がいまいちな時がありますが、御簾戸のような天然素材、しかも古材になると洋室との調和にも苦労することがありません。とてもいい味を出してなじんでくれるのです。
今週半ばには2種類の御簾戸が入ります。
杉の置き床とのコンビネーションがとても楽しみです。
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