穴の開きやすいマンションの室内ドアにプラスαの改善策は?
杉と桧のマンションリフォーム事業を初めて今冬で丸2年になります。
杉や栂の二重サッシで窓の結露を止め、杉の置き床で梅雨時の足元のベタベタと冬の冷えを解消してきました。でもインテリア的には、杉や桧を使うと和風一辺倒になると考えていましたが、案外そうでもありませんでした。理由を探すと、色んな素材で建具を作ったからだと思います。
【シナノキで作ったからシナベニヤ、中国産ではありません。クローゼットの引違戸】
狭い部屋で折れ戸は動線上、とても邪魔になるという声が多くありました。
ここが引き戸になれば、クローゼットのモノを出し入れするときに、いちいち身体をかわさなくて済むのです。マンションの折れ戸は元々特注品ですので、既製品で幅や高さが合うものがありません。
何事もオーダーで手づくりの当社には既製品を使うという考え方がありませんので建具製作などお手のものです。
【桐の引違戸】
軽さが抜群で調湿効果が特徴です。この写真は引違戸の枠、つまり敷居と鴨居をアウトセットしています。押入れ内部は全く触らずに施工できます。アウトセットとは、元々あった折れ戸のアルミレールをはずして、その外側に鴨居(上部)と敷居(アルミVレール)を施工する方法です。
クローゼットの中のモノを出さずに施工できるのは喜んでもらっています。
それに既存開口に木材を合わせる必要がないので低コストでできます。
桐の建具はもちろん、新しい枠に合わせてオーダー仕様です。
【杉板の横貼り片開き戸です。下の小窓は通気口です】
洋室用ですが、赤い部分が杉の芯材(あかみ)、白い部分が周辺材(しろた)です。
下からあかみを貼り、上になるにつれてしろたにしてもらいました。
杉は5年もするとあかみとシロタの境目がぼやけてきて全体的に赤く艶っぽく変化しますので、とても楽しみです。もともとあるドア枠に合わせて作ります。
【ベニヤにコバウを貼って漆喰を塗った片ひき戸です】
白い漆喰壁と同化させるために、引き戸も漆喰仕様にしました。
引戸を視覚的に目立たせないための方法です。
【3種類の建具が集結しています】
左は江戸中期の古民家から出た御簾戸です。真ん中の帯部分が桐というのは珍しいのです。
中央は昭和初期?の玄関引き戸のガラスをはずして格子戸にし、周囲を杉でまいて加工した新旧無垢材が合体した引込み戸です。右側は桐の引違戸です。
床と壁でインテリアのベースをつくり、建具で変化をつけるやり方はなかなか面白いものですよ。
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