石膏ボードか? 合板(ベニヤ)か?

髙岡恭平

髙岡恭平

テーマ:マンション 調湿 


【現場に搬入された石膏ボード】

マンションの場合、室内の壁紙の下地は一部を除いてほとんどが石膏ボードです。
石膏ボードがよく使われるのは、難燃性、断熱性、遮音性にすぐれた安価な製品で、シックハウス症候群で言われるホルムアルデヒド等の面でも告示対象外製品という優れものだからです。

私自身、シックハウスを考える会のヘルシーハウスアドバイザーをしている関係もあり、マンションリフォームに石膏ボードを使うことに何も疑問を感じていなかったのですが、最近は嫌になってきています。


【石膏ボードもカンナややすりで角を落とす時があります】

石膏ボードを使用する箇所に合わせて切る時が多々ありますが、その時の白い粉の処理に難儀しています。

戸外で切れば、わずかな風でも飛んでいく。室内では細かいちりとなって浮遊し、いたるところに白い雪冠をつくる。目が細かいので掃除機で吸いこんでも取れない場合がある。
吸い込んだら、身体に悪そうだし・・・

完成するまでお客様が入ってこない現場ならば問題はないと思いますが、お客様が住みながらすることが大半のマンションリフォームでは、キッチン廻り等火に近い所を除いては使いたくありません。

しかも石膏ボードは重いモノを支える為の下地にはなりません。
そんなことから、最近は合板(ベニヤ)を使うことが多くなりました。


【須磨区道正台 K様邸 下地にベニヤを使いました】

合板は、ホルムアルデヒド等の対象商品です。当初は、合板ゼロを考えましたが、工事対象商品の範囲が広がるにつれて、メーカーから特定の「合板」の併用を条件に保証がついている例がありました。

また、当社の扱う無垢材は、反る・曲がる性質があります。施工方法によっては、合板を下地とする方がとてもうまくいくときがあります。


【同上 ベニヤの上に無垢の杉板を貼ってます】

特に石膏ボードの間仕切壁に、無垢板を貼るリクエストが増えた今では、ベニヤ板は欠かせない存在になってきました。

何よりも合板は、反らない・重量物が支持できる・安価で、加工時の木屑が石膏ボードの粉ほど細かくないので、施工時の配慮がしやすく、お客様が隣の部屋におられても大丈夫です。
石膏ボードのようにもろくないので、現場への搬入も楽ですし、狭小スペースではあらかじめ切っておくこともできます。

今、工事中の新モデルルームでも、廊下の天井を貼り直しするのですが、石膏ボードだと大工さんの顔や口にボードの粉(ビスを揉む時も粉がでます)がかかるので、照明器具や配線の加熱対策を万全にしたうえで合板にしました。

シックハウス症候群や、化学物質過敏症に近い方には到底受け入れられることではないと思いますが、どうしても合板を使わなければならないときは、予めお客様にご説明して判断をしてもらっています。


【須磨区横尾 O様邸 無垢のドアと一体デザインの杉壁】

中古マンションのリフォームで、無垢材の使用範囲を広げるためには、工業製品の力も借りなければなりませんね。

こんな自然素材で中古マンションをリフォームすることに興味のある方はこちら⇒http://forestreform.co.jp/top/index.php

実際にモデルルームで体験したい方はこちら⇒http://forestreform.co.jp/about/modelroom.html

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髙岡恭平
専門家

髙岡恭平(福祉住環境コーディネーター)

森林浴生活株式会社

暑くない・寒くない・湿気ない...おまけに結露やカビもない。外気温に左右されない健康と家計に優しい断熱リフォームが得意。スギやヒノキ等の天然木は断熱・調湿効果に優れ、住まいの温湿度を快適に保ちます。

髙岡恭平プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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