菌は見えない!!だから、きれいに見えても、毎月1回 風呂釜除菌
2019/3/8 18:20 神戸新聞NEXT 記事より
神戸市民病院機構は8日、市立西神戸医療センター(同市西区)に脳梗塞で入院中の70代女性が院内でレジオネラ菌に感染し、肺炎を併発して死亡したと発表した。
同病院によると、女性は昨年12月に入院。免疫療法を受け、感染症のリスクが高い状態だった。1月30日に発熱、2月1日にレジオネラ菌の感染が判明し、同月5日に死亡した。
検査の結果、女性が洗髪などで利用した個室の蛇口の湯と、女性から検出された菌が同種と分かり、院内感染と判断した。
同病院は同月19~21日、全ての患者の入浴とシャワーを中止し、給湯系統を殺菌・消毒。シャワーヘッドなども交換した。再検査の結果、レジオネラ菌は検出されず、新たな感染はなかったという。
免疫療法中は感染のリスク大
この事件で学ぶべき教訓は、免疫療法などで抵抗力が低下している時に
雑菌の影響を受けやすいことです。
ガンなどの抗がん剤治療や放射線治療などで免疫力が低下している際は
雑菌に対して普通以上の注意を払わなければなりません。
ただ気になるのは、新しいお湯を給湯する配管での事故です。
NHKの記事では給湯設備の温度が低く設定されていたため、
殺菌ができなかったとみられるということです。
こちらの病院の給湯設備の詳細が分からないので
断定はできませんが、ガス給湯の場合は瞬間湯わかしタイプになるため
貯湯せずに給湯するためレジオネラ菌が発生する場所がないはずです。
電気給湯の場合、貯湯タンク内は通常60度以上に
加熱されるために菌が殺菌されることになるはずですが
記事によると温度設定が低く設定されていたため殺菌ができていなかった
ようです。
これまでレジオネラ菌の感染は、水の循環配管に対して
検査対象だったと思われますが、給湯で発症することがあるのは
あまりなかったと思います。
省エネ、防災、衛生のジレンマ
今回は、病院の担当者の誰かが給湯の温度設定を決める際に
省エネの観点から温度設定を低くすれば節約になると考えたのではないでしょうか?
同じことが防災についても見られます。
地震の際に備えて、お風呂の残り湯を捨てずにため置くことで
いざという時に役立つことが防災の日によく言われます。
でも衛生面から見ると、あまりよくありません。
お風呂のお湯には、人から溶け出した様々な雑菌が溶け込んでいます。
例えばお風呂で1回オナラをするだけで5000~10000個の大腸菌が噴出されると言われています。
菌類は平均して1時間に約8倍づつ増えていくと言われていますから
8倍づつかけていくと
8,64,512,4096,32768,262144,2097152,16777216.......。
単純計算で8時間で1600万倍に増加する計算になります。
残り湯は一晩だけで、雑菌だらけの水になるのです。
もし自宅のお風呂が追いだき機能の付いたお風呂で
お湯のため置きしているなら、配管の中は雑菌だらけになっている可能性が
高いのです。
良かれと思って行うことが、一方では悲惨な事態にいたることに
なりかねないですね。
もし、自宅のお風呂で水をため置くならお湯の循環金具より
下まで水位を下げてため置くことをお勧めします。
また翌朝、洗濯機で風呂水を使うのも同じ理由でお勧めしません。
洗濯物だけではなく、洗濯槽のカビにエサを与えているようなものだからです。
(加湿機でレジオネラ菌繁殖。大分、北海道で死者が相次ぐ)
https://mbp-japan.com/ctrl_panel/columns/edit/5000237/5018870/
まだまだ未知数のレジオネラ感染。プール熱
今回の事件で、レジオネラ菌が疑われたのは比較的早い段階でした。
でも自宅でレジオネラ菌が感染して肺炎になったとしてもなかなか
原因をたどるところまで行かないと思います。個人医院ではなおさらです。
統計上、まだまだ報告数が足らない事例なのです。
さてプール熱という言葉をお聞きになったことはございますか?
正確にはアデノウイルス感染症というそうです。
プールにはこうしたウィルスや雑菌を消毒するために
塩素が入れられます。数値的には問題がないレベルまで
殺菌されているはずですが、プールに入って目のかゆみや
発熱、喉の痛みを生じる場合があります。
私は健康のためにスポーツクラブで月に何度か泳ぐことにしました。
でもプールで泳ぐたびに風邪を引きます。
健康のために行っているのに不健康になるのでやめてしまいました。
その事を、スポーツクラブに長年通う父に話すと
それは、月に数回しか行かないからだと言われました。
そしてプール特有の菌が棲んでいるというのです。
(あくまで個人的見解です)
父は、同じプールに毎日のように通い泳いでいるのですが
違うクラブのプールで泳ぐと同じように体調を崩すようです。
どうもプールそれぞれ特有の菌がいるというのも頷けます。
プールの水はろ過装置を通って水を浄化します。
ろ過装置には、バクテリアによって水を綺麗にします。
もちろん除菌は薬剤だけでなく紫外線殺菌灯なども使います。
ろ過装置それぞれバクテリアは異なるためプールの水も
それぞれオリジナルの水ということになるのでしょう。
人間の適応力は素晴らしいと思いますが
それだけ私たちの体は見えないバクテリアや菌、ウィルスに
影響を受けているのだなあと感じさせられる話でした。
私たちの体の免疫力
免疫力について、このように考えてきましたが
私たちを守るために懸命に働いてくれていると感じさせられました。
元気な時には、問題なかったことでもバランスが崩れている時には
人は弱いものです。
菌やウィルスを過剰に恐れるなら、私たちの体に抵抗力が備わりませんが
清潔にしておくなら私たちの身を守るものとなります。
もし、ご自宅で心配な部分がありましたらご相談ください。
エアコン内に発生するカビ
換気扇にたまるホコリとカビ
浴室内に溜まる菌とカビ
加湿器で発生する菌とカビ
風呂釜配管で発生する菌
ご自宅でご心配なことがございましたら
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