フルリフォームだけでは入居率が上がらない?!
賃貸住宅は、満室になるに越したことはありませんが、その分、
相談(クレーム)が増える可能性は否めません。あくまでも、
人が造った住宅ですので、全く問題なく数十年経過する事はありません。
ただ、人的なものの方が相談(クレーム)としては多いのではないでしょうか。
その上位3つと、それぞれの対策方法をご紹介します。
お湯が出なくなり困っている
通常、皆さんは1年を通じてお湯を使用されると思います。
夏でもお湯でシャワーを浴びますよね?そのお湯が出なくて、水しか
使えなくなると結構困るものです。原因は、ほとんど給湯器の故障
又は経年劣化によるものです。ガス給湯器でも電気温水器でも同じです。
一般的(主にメーカー側の主張)には、7~8年が交換の目安と
言われますが、実際には12~16年程度は大丈夫です。もちろん、
定期メンテナンスを行っている方が長く使えますので、ランニングコストは
かかりますが、出来れば年1回の定期点検を行いましょう。機械的には
年数の問題が大きいのですが、入居者の方から「不調」の連絡が無い場合、
完全にお湯が出なくなってから、怒って連絡してくる事もあります。
しかし、完全に燃焼しなくなる前に、何らかの前兆があるケースもあります。
例えば、時々お水になるとか、湯量が少なくなっているとか、普段と比べて
「何かおかしい」と感じる事があれば、入居者から早めに連絡を頂くように、
入居時に業者又は貸主様からしっかり説明をしておく必要があります。
ただ、製造年月が微妙な感じであれば、入居者が入れ替わるタイミングで
先に給湯器の交換をしておいた方が、後々に余分なコストがかかる
可能性は低くなるでしょう。また、安心して新しい借主様が入居できるので、
物件としての魅力も上がるでしょう。
駐車場の誤駐車及び違法駐車に困っている
JRなどの駅前や駅近で『駐車場100%保有』のマンションやハイツは、
ほぼ建ってませんが、少し離れると建築基準法上マンション自体が少なくなり、
駐車場100%保有のハイツが増えます。ほとんどの入居者が車を
持っている為、自分の駐車位置をたまに間違えてしまう確率が上がります。
本来の駐車位置に他人の車が停まっていると、当然、貸主や管理会社に
連絡が入ります。入居者が単純に間違って駐車してしまった場合なら、
連絡がつき次第、すぐに車を移動してもらえますが、これで終了ではありません。
『何故、違う位置』に停めたのか?駐車場に何か原因があるかもしれません。
アスファルト舗装なら路面の白線や区画番号が消えかかっている、
砂利ならロープ等がきっちり張られていない、機械式ならパレットの区画番号
シール又は塗装が剥がれている、など何か要因があるかもしれません。
誤駐車などの連絡が入る前に、定期的に確認し、早めに対応しておく事が望ましいと思います。
隣や上下階の音がうるさくて困っている
これが一番多いのではないでしょうか。そして、一番解決しにくい
問題でもあります。それは何故かと言うと『音がうるさい』のレベルが
人によって異なる為です。Aさんは気にならないのに、Bさんにとっては
すごく気になる…、このような感覚の違いがある為、言われるがままに
隣戸や上下階の方に注意ができないのです。小さいお子様がいる方の場合、
音が響き易い木造ハイツなどを選ぶ事が少ないのは、入居前から
近隣に対して音の気遣いがある為です。今は個人情報保護法のおかげ(?)で
、入居者の情報(家族構成など)を事前に入手できないのが現状です。
このように音が気になる方は、築年数が経っていてもRC造のマンションか
大手ハウスメーカーの軽量鉄骨造ハイツを選ぶ方が良いでしょう。
また、貸主様への解決方法ですが、入居者募集の際に、ある程度
条件を設ける事をオススメします。但し、空室期間が長くなる事は
予め覚悟しておいて下さい。ちなみに、管理会社として対応できるのは、
一棟全戸への繰り返しの告知くらいしかありません。実際に、その騒音現場を
複数回確認し、録音・録画で証拠を残し、その上で音の元になっている
住人を追及しないと、契約違反による解除及び損害賠償などを行いにくい為、
現実的には対応が難しくなります。入居者層を一定レベルに保つ為には、
募集条件(賃料や礼金等)を極端に下げないようにするか、必ず保証会社へ
加入してもらうようにすると、少しは改善されるはずです。
共同住宅は上下左右のどこかが繋がってますので、完全防音は、ほぼありえません。
それを踏まえて、入居者全員のモラルを統一できるように試行錯誤するしか
ありません。駐車場にしても給湯器などの設備にしても、定期的なメンテナンスや
事前の告知があると、クレームにはなりにくいのが実感としてあります。
ものによっては、当然それなりのコストがかかりますが、大事な部分には惜しまずに
投資して下さい。
それが、入居者の為であり、業者の為であり、ご自身の為に繋がりますので。
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