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お客さまにお伝えしたいこと
- 足元の上昇相場を牽引しているのは、AI(人工知能)関連・半導体などといった特定の業種
- 長期的な資産形成を目標とするなら「どの業種や銘柄が良いか」ではなく、「リスクを分散しながら着実に資産を育てるか」という視点が大切
2026年前半の株式市場は堅調な動きを見せています。
日本株式も米国株式も高値圏で推移しており、「株式に投資していないリスク」を考えている方も多いのではないでしょうか。ニュースやSNSで「株式が上がっている」という話題を目にするたびに、株式に投資することへの関心が高まるのは自然なことです。
しかし、少し立ち止まって考えてみてください。「株式が上がっている」と一口に言っても、すべての業種・銘柄が同じように上がっているわけではありません。株式市場には多種多様な業種・企業が存在しており、それぞれの値動きは大きく異なります。
【上昇相場を牽引しているのは】
足元の上昇相場を牽引しているのは、AI(人工知能)関連・半導体などといった特定の業種です。日本株では半導体関連で注目されている非鉄金属やガラス土石製品が相場の中心的な役割を担う一方、その他製品や輸送用機器などの業種は下落しています。
また、2026年6月23日時点のS&P500構成銘柄で2025年末からの騰落率がマイナスなのが約4割ある一方で騰落率が100%以上の銘柄は18銘柄となっています。(*)
つまり、「ごく一部の大型株が株価指数を押し上げている」状況が続いているのです。
こうした「一部の業種や銘柄が牽引する上昇相場」には 注意が必要です。「株式全体が上がっているから安心」とは必ずしも言えないのです。
(*)BloombergよりS&P500構成銘柄についてアンバー・アセット・マネジメント算出
【特定の業種や銘柄に集中することのリスク】
上昇している業種や銘柄だけに投資を集中すると、どのようなリスクが生じるのでしょうか。
まず、業種や銘柄特有のリスクを丸ごと受けることになります。たとえば、半導体関連であれば、半導体需要と設備投資が数年単位で好況と不況を繰り返す景気循環を示す半導体サイクルの影響を直接受けます。そのため、該当する業種や銘柄に逆風が吹いたときに大きな損失につながりかねません。
次に、「高値づかみ」のリスクがあります。すでに多くの投資家が注目し株価が上昇している業種や銘柄は、その期待が株価に織り込まれていることが多く、さらなる上昇余地が限られている場合があります。
話題になってから飛び乗ると、天井近くで買ってしまうことにもなりかねません。さらに、心理的なリスクも見逃せません。集中投資をしていると、値下がり時の精神的なダメージが大きくなり、冷静な判断ができなくなることがあります。感情に任せた「狼狽売り(パニックによる売却)」は、長期的な資産形成を大きく妨げます。
これはかつて流行したテーマ型運用と同じです。
旬を過ぎてしまうとそれまでの牽引役であった「成長に対する期待値」が無くなることでマイナスとなり、その後もリターン源泉が「本来の資産価値」に限られることで回復が限定的となる可能性があります。
【分散投資が大切なのは】
このようなリスクに備えるための考え方が「分散投資」です。複数の業種・銘柄に投資するだけでなく、株式に加えて債券など値動きの異なる資産を組み合わせることが大切です。
さらに、投資する国や地域を分散することも有効な手段です。ある業種や資産が大きく下落したとき、他の資産がそれをある程度カバーしてくれる「一つのかごにすべての卵を入れない」という発想です。株式が下落する局面では一般的に債券は値上がりしやすく、日本株が低迷していても海外の別の地域が好調であれば、ポートフォリオ(保有資産全体の組み合わせ)全体のダメージを抑えることができます。
【「今が旬の業種や銘柄」に飛びつく前に】
長期的な資産形成を目標とするなら、「どの業種や銘柄が良いか」ではなく、「リスクを分散しながら着実に資産を育てるか」という視点を大切にしましょう。 投資を始める際に「どこから手をつければよいか分からない」という方には、複数の資産クラスや地域に分散した運用を活用するのも一つの方法です。今こそ、分散投資という原則を改めて意識してみてください。
※情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断にあたっては、市場環境やリスクを十分にご理解いただいたうえで、ご自身の判断により行っていただく必要があります。


