紹介手数料を年収の15％に設定。採用コストを削減し、職員の待遇改善・定着率向上という好循環を創出（3/3）

ハウスメーカー営業から人材紹介へ。人生の節目である転職をサポート

　小野寺さんは、新卒でハウスメーカーの営業職に就きました。その後、知人から声を掛けられ医療・福祉業界で人材紹介サービスを展開する会社に移ったのが、現在の事業の起点です。

　「家は人生を左右する大きな買い物で、小手先の営業トークでは相手にしてもらえません。信頼される人間になるためにはどうすればいいか考え続けたことが、人材紹介業に転じた後も生きていると感じています。転職もまた、人生における大きな節目ですから」

　2年間勤務して実務を身につけると、当時の上司とともに人材紹介会社を起業。さらに知人と別の会社も興しました。

　「起業当初は、自分の力を試したいという気持ちが強かったのですが、転職にまつわる求職者の悩みや、離職に伴う企業の苦悩を聞く中で、求職者が自分に合う職場を見つけやすく、入職後の定着率も高くなるような人材紹介の仕組みを作りたいと考えるようになりました」

　自身が立てた志を形にするには、共同経営ではなく1人で会社を設立したほうがいいと、2021年に「ReSTA」を開業したのです。

　一度きりの人生、何か一つは社会に役立つことをしたいと語る小野寺さん。企業に断りなく求人情報を掲載する、いわゆる「おとり求人」の削除・啓発にも力を入れています。

　「今後は、適切なコストで職務の担い手を確保し、労使双方にとって満足できるマッチングをかなえる当方の取り組みを札幌市外、そして北海道外へと普及させ、医療・福祉業界の人材不足解消に貢献したいですね」

（取材年月：2023年10月）

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⇒紹介料は年収の15％、医療・福祉業界の人材不足解消を目指す