医療事故調査制度の利用
私は、医療事故(医療過誤)の相談に力を入れています。
その理由は、高校の頃に好きだった物理や化学、生物といった理科系科目の知識を生かせるからです。
当時学んだ基礎的な知識が、今この分野でとても役に立っています。
もちろん、今でも理科系の話は好きなので、こうした医学的な知識を使う仕事は好きで、熱意をもって取り組むことができます。
医療事故相談で多い事案
ところで、みなさんは、医療事故の相談と聞くと、どんな相談が多いと思いますか?
実は、医療事故の相談で一番多いのは、お医者さんとのコミュニケーション不足のケースなのです。
医師と患者の間の感覚の違い
もちろん、とても親切で、丁寧な説明をしてくれるお医者さんもたくさんいます。
ですが、基本的にお医者さんは忙しいので、患者さんが全てのことを理解するまで、懇切丁寧に時間をかけて説明するということは、現実的に難しいと思います。
また、病気に関することを全て説明すると、余計に患者さんを不安にさせてしまうので、あえてそこまでは説明しないという考え方もあると思います。
こうして、もっと説明してほしいと思う患者さんや家族と、最低限の義務は果たしていると考えるお医者さんの間に、ギャップが生じてくるわけです。
ここに、お医者さんに「ミス」がないにもかかわらず、患者さんがミスではないかと疑いたくなる状況が出来上がってしまうのです。
お医者さんにミスがなかった場合でも、コミュニケーション不足があると、患者さんや家族はミスを疑ってしまいます。
これは双方にとって不幸なことなので、お医者さんと患者さんの相互理解が進み、良好なコミュニケーションが常に保たれるようになってほしいと思っています。
とはいえ、もちろん全てが「コミュニケーション不足」のせいではなく、中には本当にお医者さんのミスの場合もあります。
ですから、医療過誤なのではないかと思うことがあったら、まずは一度弁護士に相談してみてください。