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岡﨑正毅

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岡﨑正毅(おかざきまさき) / 税理士

岡﨑正毅税理士事務所 岡﨑麻美社会保険労務士事務所

コラム

年会費や入会金、課税の基準は?

2018年6月5日

テーマ:ビジネス

コラムカテゴリ:ビジネス

ビジネスをしていると同業者団体や組合などに加入が必要なことがあります。
例えば、同じ業界での親睦や地位向上、技術向上のため、付き合いで、ということもあるでしょう。
こういった団体に所属した際の年会費や入会金の請求書を見ると、『消費税不課税』などと書いてあり、消費税分は請求されていないことがあります。

クレジットカードの年会費などは当然のように消費税がかかっているのに、
なぜこの場合は不課税なのでしょうか? 

理由は、その取引の性質が異なることにあります。

消費税は本来、商品やサービスを提供した対価性がある場合に課税されるものです。
ところが、業界団体や組合などの年会費は、その団体や組合を運営するために充てられるため、
一般的に対価性のある取引ではないとされます。
そのため、消費税は課税されません(消費税基本通達11-2-6)。 


では、自分が支払っている会費が運営のための会費かどうかの判断は、
どのようにすればよいのでしょうか?

基本的には、業界団体や組合などが発行する請求書などの『消費税は不課税』『消費税課税対象外』の記載で判断することが最も妥当な方法でしょう。

課税対象になるのは、下記ような2つのケース があります。

1.通常会費でかつ対価性があるかないかの判断が困難なもので、
事務局からの請求書に『消費税は不課税』『消費税課税対象外』といった記載がない場合
基本的に課税仕入れとして処理をします。
なぜなら、『消費税基本通達5-5-3』 によって、業界団体や組合などが請求する会費が課税仕入れに該当するかどうか判断しかねる場合には、事務局や本部などから会員に通知をしなければならないと規定されているからです。
「資産譲渡等の対価に該当するかどうかの判定が困難な会費、組合費等について、この通達を適用して資産の譲渡等の対価に該当しないものとする場合には、同業者団体、組合等はその旨を構成員に通知するものとする」

2.レジャー施設などの入会金の場合
ゴルフクラブ、宿泊施設、体育施設、遊戯施設、その他のレジャー施設を利用するための会員となる入会金(脱退などで返還されないもの)は、明らかにサービスの提供による対価を得ていると考えられるので、課税対象となります。


業界団体や組合などの年会費が課税されるかどうかは、
事務局や本部などからの通知があるかどうかで判断することができます。
不安な場合は本部などへ問い合わせると安心できますね。

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