日本1点張りで大丈夫?国際分散投資のメリットとは
日本にようやく投資思考が広まり始めた?
コロナショック以降、収入が減ってしまった人が多かったり、時短勤務や在宅勤務になった人も多いですね。
その影響もあってか、投資・資産形成に興味を持って実際に行動をはじめた人が増えています。
日本証券業協会の『NISA口座開設・利用状況調査結果 (2020年9月30日現在)について』の『証券会社におけるNISA口座数の推移』をみると
つみたてNISA口座数が
2019年9月末 85万口座
2020円9月末 153万口座
となっており、1年間で80%も増加しています。
そしてつみたてNISA口座における投資初心者の割合は80%近く、20代〜40代が80%近くを占めています。
年金2000万円問題のニュースもありましたし
「投資で将来に備えなければ」
と考える投資未経験の若い世代が増えたのは間違いなさそうです。
NISA口座開設・利用状況調査結果(日本証券業協会)
詐欺件数も増加中
株価の好調もあって投資セミナーが活況です。
個人的には数十万円も払ってセミナーを受講するより、実際に少額から投資をやってみるほうが大事だと考えています。
気をつけなければならないのは
・高額商材
・投資詐欺
です。
コロナで収入が減って副業を始めたいと考える人に
「誰でも簡単にクリックするだけで月収100万円」
のようなものを、情報商材として50万円払わせたりするものがあります。
そして投資詐欺です。
知識を持って置かなければ、せっかく貯めた大切なお金を失ってしまうことになります。
学校で投資詐欺のことを詳しく教えてくれませんから。
以前どこかできた言葉ですけど
「儲けたいと考えている人を相手にするのが一番儲かる」
といいます。
「簡単に儲かる話なんてあるわけがない」
と頭で理解していても
「もしかしたら」
と欲がでてしまうんですね。
投資詐欺の中で、これまでの歴史で巨額の詐欺事件にもなっている『ポンジスキーム』というものをご存知でしょうか。
頭の片隅にこの手法を置いておけば、儲け話が来たときに
「もしかしてポンジスキームでは?」
と冷静に対応できるかもしれません。
ポンジスキームとは?
「出資してもらった資金を運用し、その利益を出資者に(配当金などとして)還元する」などと謳っておきながら、実際には資金運用を行わず、後から参加する出資者から新たに集めたお金を、以前からの出資者に“配当金”などと偽って渡すことで、あたかも資金運用によって利益が生まれ、その利益を出資者に配当しているかのように装うもののこと。投資詐欺の一種に分類され、日本語で「自転車操業」と呼ぶような状態に陥り、最終的には破綻する。
ーーーーーーーーーーウィキペディアより引用
詐欺師チャールズ・ポンジから名付けられています。
なんと人々は100年以上もこの詐欺手法にだまされ続けていることになります。
私もよく見る『両学長のリベラルアーツ大学』の動画で
「世の中の投資詐欺のほとんどがポンジスキーム」
と言っていました。
それくらいよくできた詐欺手法です。
人生を豊かにするために必要な知識を配信している
両学長 リベラルアーツ大学
私自身、過去に2度ほどおそらくポンジスキームであろう投資話の勧誘を受けました。
ポンジスキームの見分け方
ポンジスキームにはいくつかの共通点があります。
・高配当や高利回り
・元本保証
・一定期間ロックがかかる(出金できない)
①高配当や高利回り
年利10%以上や月利数%をうたうものがほとんど。
仮に月利5%なら300万円出資すれば毎月15万円の配当が得られるという。
年利換算すると60%になり年間180万円の配当になります。
配当を再投資すれば、わずか1.2年で元本が2倍になります。
知っておいてもらいたいのは、
・投資の神様ウォーレン・バフェットが過去50年の平均リターンが約20%
・世界経済の成長率は長期的に見て3〜4%程度
・世界経済に投資するファンドで年利3〜8%程度を目標にするのが普通
もちろん相場が良いときに年率10%を超えることや、株式や暗号資産やFXで短期売買して瞬間的に大儲けすることも可能です。
長期的に年利10%のリターンを継続することは簡単なことではありません。
②元本保証
「元本は安全」ということもあるようです。
ローリスク・ハイリターンということになります。
ローリスクといえば預金や債券です。
これらは先進国では超低金利です。
投資の基本的な考え方は「リスクを取るからリターンを得られる」です。
ローリスク・ハイリターンなら世界中のお金がそこに集まります。
私の知る限り、一般人にローリスク・ハイリターンな金融商品の話が来ることはありえないと考えます。
③一定期間ロックがかかる(出金できない)
出資したお金は一定期間は引き出せないと言われます。
その部分は安全を繰り返し強調してきます。
定期預金のような表現をしたり、配当がさがる、解約手数料がかかるなどと言ってくるかもしれません。
他にも、無登録で金融商品取引業をしていたり、外国で運用しているとか、暗号通貨で運用しているというものもあるようです。
なぜだまされてしまいうのか?
「自分はそんなものにだまされない」
という人が多いのですが、オレオレ詐欺だってみんな「自分はだまされない」と思っていてもだまされています。
ポンジスキームの恐ろしさは、過去には証券会社職員や金融機関そのものもだまされてしまったこともあるほどです。
なぜだまされてしまうのか。
それは最初のうちは本当に配当がでるのが1つの理由です。
なので
「これは本当にもうかるかもしれない」
と思ってしまうのです。
しかし実態は運用収益がないのに投資家から集めた出資金で配当を出す自転車操業状態なので、新たな出資者(参加者)がいなくなったり、大勢が出金を求めると破綻してしまう、または逃げられることになります。
詐欺師たちは集めた資金で豪遊したり、お金持ちアピールをするために高級車や高級時計を買っています。
「自分もあんなふうになれるかもしれない」
出資させるために強引な勧誘をするよりも、信用させようとしているんですね。
SNSで豪華なパーティやお金持ちアピールをしている人、いませんか?
やっかいなのはポンジスキームがなかなか詐欺事件として摘発されないことです。
配当という形はとっているので、信じて出資している人がほとんどです。
最終的には「運用がうまく行かなかった」と言われてしまえばそれまでとなってしまいます。
もうけ話はいったん冷静になって考えよう
詐欺師のたくみな話術で
「お金持ちになれるかもしれない!」
と舞い上がってしまいがちです。
投資は自分が理解・納得できないものには手をださないのが鉄則です。
「ちょっとよくわからないけど、もうかりそう!」
それはギャンブルと同じです。
本当に儲かるかもしれないし、大切なお金をすべて失うかもしれません。
数万円ならまだ勉強代として失敗を今後にいかせばいいんですが、数百万円となるとダメージが大きすぎます。
簡単にもうかる話はない。
年利10%以上の投資は疑ってかかる。
いったん冷静になって考えたり、知人に相談しましょう。
すでに出資してしまっているなら、逃げられる前に解約しましょう。
手数料を払っても戻ってくるなら少ないダメージですみます。
解約できないようであれば、金融庁や消費者庁などの相談センターに相談しましょう。
金融サービス利用者相談室(金融庁)
消費者ホットライン(消費者庁)
あなたの大切な資産を狙っている人はたくさんいます。
お金を稼ぐ・貯める・増やすことも大切ですが、しっかり守ることも大切です。
知識のないものが奪われてしまう世の中です。
少しづつ勉強していきましょう。