行動を変える言葉かけ
様々な出来事が起こり、その時々に湧き上がる感情に振り回されて、自分を見失いそうになることは、ないでしょうか。
先日、不登校傾向のあるお子さんをお持ちのお母さんのカウンセリングをしました。
・仕事をしていても、子どもの事が気になって集中できない。
・いつまでもこの状態が続くのか、先が見えない。
・自閉症スペクトラムと診断され、不安になった。
不安を解消するために様々な取り組みをされますが、一回の問診だけで脳機能の異常と判断された事を信じて、それに合った対応をされることに疑問を感じています。
人間は、環境の影響により、同じような症状が出ることはよく見られることです。
子育ての責任ではなく、生まれつきだと考えれば、育てる側の責任がなくなり、楽になります。
問診されれば、その症状に当てはまる事象を記憶を頼りに探し、回答することになります。
日常生活の中で誰にでも普通に現れている状態であっても、脳の機能異常に当てはまる状態だと言われれば、疑うことはありません。
特に不安から逃れたいとの思いが強ければ、医師の診断結果が、不安解消の一助になることさえあります。
どのような状態であっても、目の前の子どもに適切な対応をするしかありません。例えば、本に書いてあることを実践してもその通りになるとは限りません。
目の前の子どもに合った対応は、目の前の子どもから学び、試行錯誤しながら、適切な対応を自ら見つけるしかありません。
医師が子育てをしてくれるわけではありません。本の著者が子育てをしてくれるわけではありません。
子育てのヒントをもらうだけで、子育てをするのは、親自身であり、ここから逃げることはできません。
見通しが持てず、不安な状態でいくら子育てをしても上手くいくはずがありません。
医師の診断のおかげで子育てに自信がもてるようになるのであれば、頼ればいいと思います。本のおかげで子育てに自信がもてるようになるのであれば、本を頼ればいいと思います。
大事なことは、子育てに自信を持ち、子どもと楽しい毎日を送ることだと思います。
子育ては、自分次第です。
カウンセリングの中で、自分にできる事が見つかり、見通しがもてるようになった時、体得のためのワークをした後、お母さんの姿勢が変わり、目を輝かせて、意欲をもって取り組もうという姿になり、自信が湧き上がってきたように感じました。
そして、初めに挙げたご自身の不安を吐露されました。
不安が解消されたため、不安を抱えていた自分を客観視し、私に語られたのだろうと思います。
医師や本に頼って、子どもを犠牲にしていないだろうかと、疑ってみるのも必要かもしれません。