内面と外の世界
よく「感情のコントロール」と言う言葉をつかいますが、具体的にどのようにする事が感情をコントロールする事なのか知っているようで知らないのが私たちです。
例えば、「悲しみ」があるとします。これをコントロールするということは、
「悲しみ」を和らげる
「悲しみ」を別の感情に変える
「悲しみ」を別の姿に変える
「悲しみ」を味わい尽くす
などが考えられます。
どれも自分の意思を働かせる事になります。
コントロールするためには、自分と感情を切り離す事がポイントになります。自分にくっついていれば変えることはできません。
辛いことでも楽しいことでも、どんな感情であっても、自分と切り離さなければなりません。
そのために利用するのがイメージです。私たち人間が持ち合わせている脳の働きを利用します。
脳は現実とイメージを区別できないためにこれを利用します。
(例 梅干しを想像すると、自然と唾が出てくる。
明日の遠足をイメージすると、ワクワク嬉しくなる。
病気が悪化すると想像しただけで、気分が悪くなる。 など)
私たちは、感情が湧き上がった自分をイメージする事ができます。
そして、イメージした自分を椅子に座らせる事ができます。
そして、そのイメージした自分を観察する事ができます。
このようにイメージと現実の自分と分ける事で、コントロールしやすくなります。
また、感情が湧き上がった時に身体の特定な部位が熱くなったり、押される感覚があったり、何となく他の部位と異なる状態を感じるところがあります。その部位を物のように扱い、形や色、大きさ、温度などをイメージすると物(パートと名付けます)に置き換えることができ、自分と切り離す事ができます。するとこれもコントロールしやすくなります。
このように現実の自分と切り離した自分やパートと対峙する事で、感情をコントロールする事ができます。
初めに、感情が現れた自分やパートを観察します。
次に、その自分やパートとの距離を変えます。これだけでも感じかが変わります。
その後、その自分やパートと会話し、見方をつかんだり、見方を変えたりすると感じ方が変わります。
また、その自分やパートから学ぶことがないか探ることもできます。
すると新た見方ができ、その自分やパートが愛おしくなることもあります。
このように感情をコントロールする事は、初めに述べたコントロールだけでなく、自分自身を見つめ直す機会になります。
決して、自由自在に操ることではありません。
自分自身を理解することで、感情をコントロールしやすくします。