感情レベルの判断
先日のNHK 「チコちゃんに叱られる」の番組で、
「好きな気持ちが冷める謎」
を扱っていました。
そしてそれを「生き延びるために人間が身につけた野生の証明」と説明されていました。
もし、この番組を見て、「冷めるのは当たり前なんだ。」とか「冷めても仕方がない。」などと対象となる人への気持ちを変え、嫌いになったり、別れたりすれば、原始的な人間の生き方をしている事になります。
現代人には理性があり、原始的な人間の生き方を止めてくれる働きが備わっています。
好きな面もあれば、嫌いな面もある
いい面もあれば、悪い面もある
となり、一時の感情で判断せず、立ち止まらせてくれます。
例えば、夫婦喧嘩をして「離婚だ。」と叫んだとしても、離婚せずに立ち止まれるのは、そのためです。
◯か×かどちらか一方に結論を出し、一般化したがるのが原始的な脳の働き(無意識)ですが、私たちには、大脳新皮質が備わっているので、その後の人生をイメージしたり、相手を見つめ直したりする働き(意識)があります。そのため、立ち止まる事ができます。
意識:無意識=1:20000
と言われる程、無意識の方が強く働きます。
そのため、無意識の方向に流される傾向が強いことは明らかです。
正に「わかっちゃいるけど、やめられない。」ということです。
人間らしく生きるということは、この両方をうまく利用する事だと思います。
一時的な感情に流されていると、視野が狭くなり、判断を誤る事があります。
誤った判断を下す前に、立ち止まるために、意識をうまく使いたいものです。
一つの面だけでは、相手を一般化するのではなく、
冷静さを取り戻した上で、
「いつもそうなのか?」
「そうでない事はないだろうか」
「本当にそうなのか?」などと
一般化を崩す問いかけをすると、視野を広げたり、見つめ直したり、人間らしく生きる事に役立ちます。