ファミリーヒストリー
我が子の将来を考え、少しでも成長してほしいと、様々な要求をする事があります。
「できなくて困るのは、あなたでしょ。〜できるようにしようね。」
「〜すると、安心でしょ。〜を続けようね。」
「そんな事をしていたら、〜になるよ。やめなさい。」
「何度言ったらわかるの?それはダメでしょ。どうなるか心配だわ。」
「心配をかけないでね。幸せになってもらいたいから言うのよ。」
子どもの将来像を描くことができるため、そのイメージに近づけたい思いがあるので、このような言葉を子どもに投げかけられるのだろうと思います。
ただ、この将来像を描いているのは、親であって、子ども本人ではないかもしれません。
子どもが描いている将来像であれば、子ども自身も目的や目標が明確になるための助言と受け止められます。
しかし、思いがズレていると、子どもにとっては、親の言葉が、指示や命令に聞こえてくることになります。
中には、「親のために頑張ろう。」と一生懸命になる子もいます。
子どもにとっては、大事な親ですから、親から離れられないと思っている子どもの中には、我慢しなが、親の言う事に従おうという気持ちが働いても不思議ではありません。子どもは、無理(我慢)をしているかもしれません。
つまり、子どものためと言いながら、実は、「親の願い」になっているかもしれないという事です。
この事に気づかなければ、「子どものため」と思いこみ、声をかけ続ける事になります。
気づくきっかけは、いくつかあります。
・言い続けても変わらなくて困った時
・強い反抗に出会った時
・このままでいいのかと疑問をもった時
・他の子どもの姿や他の親の対応の違いが気になった時
・他者から、指摘を受けた時
・この文章を読んで、「もしかすると・・・。」と不安を感じた時
など
渦中にいると、なかなか気付けないことがあります。
その場合は、一旦渦から出て、自分を見つめることが必要になります。
次の手順で、自分見つめをすると気づきやすくなります。
1、呼吸を整え、冷静に判断できる状態を作ることから始めます。
2、「我が子のため」と思って子どもに声をかけている自分をイメージします。
3、イメージした時の、身体の反応に注意をはらいます。
例えば、ある部位が、熱くなったり、締め付けられる感じになったり、違和感を感じたりするのを見つける事になります。(強く感じるというよりも、微妙で集中しないと気づかない程度のものだと思ってください。)
4、その部位をじっくり観察します。
色、形、大きさ、暖かさ、鮮明さなどを明らかにします。
5、その部位を、大事なパートと捉え、質問を投げかけます。
「現れてくれてありがとう。あなたは、何ですか?」と尋ねて、反応を待ちます。
何となく「夢」「悲しみ」「安心」「好奇心」「孤独」「束縛」などと言う単語が浮かんできます。
6、パートに感謝の気持ちを伝える
「教えてくれてありがとう。」とその言葉を受け取り、その言葉をじっくりと味わいます。言葉をかける深い理由が見えてくることがあります。
これが、気づきになります。
※「本当は、離れていくのが寂しくて、離さないようにしていたんだ。」
「本当は、思い通りの操りたいと思っていたんだ。」
「本当は、安心したいと思っていたんだ。」
気づく事で、子どもに対して、申し訳なさを感じる人もいます。そうなれば、かける言葉も違ってきます。
言葉は火山の噴火口のようなものです。求めてを絶たない限り、口を塞いでも、別の口から噴出します。
マグマ溜まりを取り除くことが、気づきになります。