相手の言葉を使う

須田敏男

須田敏男

テーマ:メンタルヘルス

 話し合いをしている時、自分の主張と異なると、つい反発したくなったり、違和感が湧き上がり、感情が高ぶったりする事があります。
 これが他者との対立を生み、激しい議論が続く事になる事があります。
 
国会での議論を見ていても同じように思います。

 立場の違いが対立の原因ならば、立場が変わらなければ、どこまで行っても平行線のままだと思います。

 同じ目標に向かって歩むのであれば、山登りと同様登り方は違っても、目指す頂上は同じなのであれば、対立するのではなく、登り方の違いになるので、譲り合ったり、修正し合ったりできると思います。
 話し合いであれば、頂上は、願いや目的になると思います。
 もしかすると、目的意識が薄いために噛み合わない事になるので、必ず、目的を明らかにして、話し合うようにしています。
 気になれば、「目的は、〜でよかったですね。」と、確認します。

何とか山の頂上に登りたいとの思いから、一致点はないか、譲るところはないかと考えます。

 最近挑戦しているのが、「相手の言葉を使う事」です。

一生懸命に相手の話の内容を理解し、どのように頂上を目指そうとしているのかを探ります。そして、相手が発している言葉を利用して自分の主張を組み立ててみます。
 すると、違いがわかりやすくなり、相手にこちらの考えが、伝わりやすくなります。

 これまでの会話は、自分が使う言葉で、伝える事が多かったため、なかなか伝わらず、「わかってもらえない。」と思い、感情的になってしまっていたと考えるようになりました。
 
 そして、日常会話も同様だと思うようになりました。

昨日のことです。
「提案を班長さんに伝えてくる。」と文書を持って出かけようとした時、
妻が、
「それ、渡すの?」
と、声をかけてきました。

 これまでの会話であれば、「伝えてくる」と「渡す」の違いから、妻に
「渡すとは言っていないよ。ちゃんと私の話を聞いてよ。」と私の事をわかってくれていないとの思いから、感情的になっていたように思います。
もしかすると、夫婦喧嘩に発展していたかもしれません。

ところが今回は違いました。
 これまで、文書の内容について一緒に考えてきてくれた妻の言う「渡す」を意識して、伝えに行った時の話し合いをイメージしてみました。

 すると、「渡す」状況が浮かんできました。

 話によっては、この文書を渡して、私の思いを広げていただく事に役立ててもらえる可能性が生まれている事に気づいたのです。
 そこで、
「うん、ありがとう。場合によっては、渡すかもしれない。」
と、冷静に妻に伝える事ができました。

 何気ない夫婦の会話ですが、「相手の言葉」を使う事が、感情さえも変えてしまうのだと思いました。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

あすなろ教室

 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

須田敏男プロはぎふチャンが厳正なる審査をした登録専門家です

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