過去に縛られている
物事の本質をつかむ事は、生活の改善にとても役立ちます。
本質をつかむと、整理したり、応用したりする事ができ、混乱から起こるストレスを緩和することにもつながります。
日常生活を感覚、思考、感情、身体(行動)、意思で整理するのもその一つです。
目の前に起きる出来事を私たちは、五感でとらえます。すると感情や思考が働き、行動する事になります。
例1
先日、畑で使う牛糞や堆肥が置いておいた場所から消えていつの間にかなくなっている事に気づきました。
道路から5mほど入った見やすい畑に近い、我が家の脇に置いてありました。簡単に持っていくことができますが、重くて畑にしか利用できないものを持っていく人などいないと思い、あまり気にしていませんでした。
使おうと思った時に初めてない事に気づきました。
大変なショックを受けました。
「肥料を盗まれた。」と思うと、悔しくて、その日は、畑仕事が手につきませんでした。
これを整理すると
無くなっている(視覚)→盗まれた(思考)→悔しさ(感情)→仕事が手につかない(行動)
となります。
例2
「クリスマスだから、ケーキでも買う?」と妻から、声をかけられました。
「それはいいね。」
と、嬉しくなって、買い物ついでにケーキを買って帰りました。
これを整理すると
妻の声(聴覚)→いいね(思考)→嬉しい(感情)→ケーキを買う(行動)
となります。
整理すると
五感→思考→感情→行動
となります。
この流れは、自動的で、無意識のうちに行われています。
行動する前に一旦立ち止まって、行動するかしないか、「意思」によって判断する事ができます。
これが、感情のコントロールにつながります。
感情が湧き上がっている状態では、なかなか意思を働かせる事ができません。
ただし、放っておくと、意思を働かせる事なく、感情に支配されてしまいます。
よく子どもがテレビに夢中になっている姿をみかけます。勉強に切り替えられずにいる姿は、まさに感情に支配されている姿と考える事ができます。
意思を使う事が、感情のコントロール(早く冷静さを取り戻す事)になります。
大きく感情が振れると冷静さを取り戻すまでに多くの時間を費やす事になります。
これは、感情に支配されている証拠です。
できるだけ、早く平常に戻すように意思を働かせる事が、感情のコントロールになります。
この時、感覚、思考、感情、身体(行動)、意思で整理する事が役立ちます。
感情のコントロールのためには、まずこれらがどのように働いているのかをよく観察することから始まります。
その上で、自分の癖を知り、その癖を修正する努力をする事になります。
次第に自分の感情を客観視する事ができるようになれば、感情のコントロールができるようになっていきます。
感情のコントロールは、課題が、対人関係であっても、願望実現であっても、これらの視点から眺めると、同じように扱う事ができます。
悩みとの向き合い方と考え、
・どのようなイメージが浮かんでいるのだろう
・どのように思考を使っているのだろう
・どんな感情を湧き上がらせているのだろう
・どんな身体反応が起きているのだろう
・どんな行動をとっているのだろう
などと観察する事ができます。
この視点で観察する事ができるようになれば、感情のコントロールをする準備が整います。その上で、自分の癖を掴み、改善を目指します。
本質を理解すると、物事を単純に捉える事ができ、それだけでも混乱から解放され、楽になります。