挑戦する事
コロナ禍を契機に人との関わりが弱くなっただけでなく、見方考え方も大きく変化してきたように思います。
当たり前のように行ってきた市民運動会も、例年のようにはできない状況になりました。
それぞれの地域から参加者を動員することが難しくなったため、話し合いにより、住民の負担軽減を考えて、自主参加による市民運動会になりました。
他の地域の方と話をする機会があり、伺ってみると、従来通り参加者を動員して市民運動会を行う地域もありました。
変化にすぐに対応できるかどうかは、それぞれの地域の特性や事情があり、どちらがよいかはわかりません。
ただ、この時にリーダーの果たす役割は大きいと思いました。
地域の特性や事情を十分理解した上で、変化させるか、現状を維持するかを判断し、住民に提案し、理解を求めながら一つ一つ事を進めていかなければなりません。
様々な見方考え方をする人々をまとめ、同じ方向に向かって歩めるように努力することが、リーダーの役割になります。
そして、このことは、企業であっても、行政であっても、組織で動く場合であれば、それぞれのリーダーの判断が、その組織の方向を決める事になります。
リーダーが、起きている出来事にどのように対応するのかを判断する時、長期的な視野に立って判断するか、短期的視野に立って判断するかによって、かなり対応が異なってきます。
現場で働く人は、現場の出来事に適切な対応をするため、短期的視野に立って判断することが多くなり、なかなか長期的視野に立った判断は難しいと思います。
やはり、ここはリーダーが、長期的な視野に立って、ビジョンを掲げ、ビジョンにあった構想を練り、戦略や戦術を示す事になります。
それぞれの組織を発展させるために変化が必要か、それとも現状維持が必要かの判断は、リーダーの掲げたビジョンに合致するものでなければ、組織そのもののバランスを崩してしまい、混乱を生じる事になります。
地域の場合は、企業や行政と比べると、混乱を避けるため、現状維持を考えることが多くなりがちです。
また、地域の場合は、自分の生活と密着に関わっているため、混乱が自分自身の危険につながりかねないため、危険を犯してまで、変化させようとは思わないのではないでしょうか。
企業や行政では、リーダーの責任が重くなる分、より慎重な判断が求められます。
その分変化にも対応できる、しっかりしたビジョンに合った構想や戦略戦術が必要になります。
今回、市民運動会について、変化を選んだわけですが、やはり、目の前の事情に合わせて変化させたと言うことは、短期的視野に立った判断になりかねません。
そこで、住民の負担軽減と言う短期的視野に立った変化ではなく、持続可能な市民運動会にするために、長期的視野に立った変化と捉え、ビジョンを掲げ、そのビジョンに合った戦術戦略を考えました。
「みんなで創る運動会」をテーマに掲げ、住民が様々な形で、市民運動会に積極的に参加協力できるように内容も競技以外にも催し物を加えました。
現在進行形ですが、役員の皆さん、住民の皆さんの協力を仰ぎながら、少しずつ動き始めた感触を得ています。
受け入れていただける皆さんの力添えがあって初めて動く事だと強く感じています。
皆さんに感謝。感謝。