怒った後は?
私たちは、環境の影響を受けながら、日々の生活を送り、その環境に合った生き方を身につけていきます。
これは、家庭であっても、職場であっても、どのような場であっても同様です。
対象が、子どもであれば、子育てになり、企業であれば、人材育成という事になります。
場や対象が違っても人が育つ上で環境を整える事は、とても有効になります。
その環境下で、取る行動を評価され、次第にその場に合った人に育っていきます。
行動を繰り返すことで、能力を身につけます。そして、その能力を活かすため、その人なりの価値観を身につけて、ますます強化され、その場に合った人になっていきます。
価値観が身につけば、その価値観から人を評価するためにますますその環境が強化されます。それが、その場の風土を作り上げていきます。
この流れは、NLP心理学の考え方の1つである「ニューロロジカルレベル」で、うまく説明する事ができます。
ニューロロジカルレベル
(人間の意識レベルには、6つの段階があり、上位概念は、下位概念に影響を与える)
1 環境レベル
2 行動レベル
3 能力レベル
4 信念・価値観レベル
5 自己認識(アイデンティティ)レベル
6 自分を超えた存在(スピリチュアル)レベル
(※6/8参照)
2から6へと高まっていく事が、人が育つ流れになります。
その家庭や会社などのもつ上位概念で作られた環境の影響を受け、その中で、評価され、場に合った行動に変え、行動を繰り返すことが、能力となります。その能力を発揮するための考え方が、明確になると、それが、価値観となり、その価値観を身につけた人として評価されていきます。
稲盛和夫さんが、「利他心」を大切にされて企業経営をされたことは、このニューロロジカルレベルの6レベルで経営をされた事になります。
(6レベルに合った、それぞれのレベルの生き方を求める一貫性のある経営)
それが、5以下のレベルに影響を与え、社員一人一人も高いレベルで仕事ができる人に育ったのだろうと思います。
6レベルは、長期的視野に立ち、広い視野で語る事ができます。そして、その裏付けとなると実践があるため、人間としての魅力となって、信頼を得て、求心力が生まれてくるのだろうと思います。
相手を理解し、相手のために生きる生き方が、6レベルになります。
この「6レベルに合った、それぞれのレベルの生き方を求める一貫性のある経営」ができるリーダーが、私たちが求めているリーダーなのかもしれません。
私は、組織の大小はあっても、誰もが、その組織のリーダーだと考えています。
日常会話の多くは、2レベルの内容が多く含まれています。
例
「ご飯だよ。」(一緒にご飯を食べる)・・・2行動レベル
「〜した?」・・・・・・・・・・・・・2 行動レベル
「手伝って、お願いします。」・・・・・2行動レベル
「聞いた?」・・・・・・・・・・・・・2行動レベル
「〜できたね。」・・・・・・・・・・・3能力レベル
「その考え、すごいね。」・・・・・・・4信念価値観レベル
「なぜ?」・・・・・・・・・・・・・・4信念価値観レベル
レベルを意識するだけでも、会話が違ってきます。
そして、人は、使う言葉に反応します。
リーダーだからこそ、相手を生かして育てる言葉を選びたいと思います。
首相が記者会見で語る言葉もやはり2レベルが多い事がわかります。
社会を変えるには、社会で語る言葉も変えなければ変わらないように思います。
私たち一人ひとりの課題だと思います。