叱っていけないの?
同性婚についての裁判所の判断が示されました。
結婚の自由をすべての人に − Marriage for All Japan −(同性婚についての意識調査)の結果を見ると、「以前は、考えた事がなかった」「以前とは、考えが変わった」の人数を年代別に見ると、40代→60代とその割合が高くなっています。
これまで大切にしてきた価値観が、時代とともに変わっていくことを表していると思います。
でも、「多様性の時代だから、その時代に合った生き方をする。」というのも、何となく違うように思います。
ある番組の中での話です。
娘さんが15歳になった時、母親に「男性として生きたい」と告げた時、母親は、「違う、違う、気持ち悪い。やめて。」ととっさに言葉が出たそうです。
8年後、年末に親戚一同が集まった席で、娘さんが、告白しました。
動揺した親戚の方々から、「お前は、女の子だろ。」と説得を始めた時、母親が、
「やめてよ。この子だって一生懸命生きているんだから。」
と、怒りをぶつけたそうです。
それから、親子関係が以前より深い絆で結ばれたそうです。
親戚の方々の姿は、苦しんだ8年間の母親の姿と重ねることができます。
娘さんと親戚の方々のやり取りは、娘さんと母親のやり取りです。
娘さんを拒絶する立場から離れたところから、自分を眺める事ができたからこそ、本当に大事にしたい事に気づく事ができたように思います。
何が本当に大事にしたい事(娘さんが、幸せに生きる事)から、見る事ができた母親のように、今の時代の中にいる自分から離れ、時代を外から眺める自分の立場から自分を眺める事ができれば、見え方も変わってくるように思います。
体験経験によって作られた価値観を持った自分は、すべて時代の中にいる自分と同じです。
環境が変われば、大切にしたい価値観も変わってしまいます。
本当に大事にしなければならないことは、何かを探りながら、生きることは、その時々の変化にもブレない自分を築く事になるのではないかと思います。
なぜ、この仕事を続けるのか、
なぜ、この事に興味を示すのか、
なぜ、これを許せないのか、
なぜ、生きているのか、
探らねばならない事が、次から次と浮かんできます。
充実した人生を送るために、ちょっと今の自分を外から眺めてみようと思います。