感情が湧き上がる前に
孫が、いつもの様子と違って、一生懸命に勉強しています。
妻にその事を伝えると、どうも母親との決め事があったようです。
「今度行われる試験の結果次第では、塾に通う事になる。そして、塾に通うための費用は、今の習い事の費用を充てる」
と言う事だそうです。
続けたい習い事が、続けられなくなると思うと必死になる気持ちは、よくわかります。
母親としては、何とか一生懸命に勉強する子になってほしいとの気持ちから、子どもと相談の上、決めたようです。
問題解決の方法は、多様にありますが、自分の体験経験から考える事が多くなります。
これは、子どもの躾だけでなく、あらゆる問題解決についても同様です。
体験経験した事であれば、その結果についてある程度予測することができ、不安はありません。
これが、体験経験した事でなければ、結果の予測ができず、不安を抱える事ができず、一歩踏み出す事に躊躇します。
この事から考えると、自分の得意なパターンで問題解決を図ろうとすることが多くなるように思います。
今回の母親の対応は、「負を避けるために努力する」という方法になると思います。
この他にも
・目標をはっきりさせて努力する
(〜になりたいから、〜ができるようにしたいから)
・得を得るために努力する
(ご褒美を手に入れたいから、〜の立場を与えられるから)
これらは、目の前に現れた出来事への対応になりますが、その前に
「何故この出来事が目の前に現れるのか。」を考えることが重要だと思います。
するとまた、新しい問題解決の方法が、見つかります。
例えば、今回の場合、母親の前に「勉強をしない子」が現れています。
「何故、勉強しない子が現れたのか。」・・・その原因を探ることが、新しい問題解決の方法を見つける事になります。
例えば、「勉強をしない子」が現れて原因に
・勉強の仕方がわからない
・勉強が苦手だ(面倒だ)と思っている
・勉強よりもしたい事がある など
が、考えられます。
この子どもの抱えている原因への対応は、前に述べた問題解決とは異なります。新しい問題解決の方法が必要となります。
子どもにとっては、この問題解決の方が寄り添ってもらっている感じがするのではないでしょうか?
そして、これは、問題の本質を探る事になるように思います。
そこで、私の目の前に現れた出来事 (昨日の3つの電話)を扱ってみたくなりました。
1、夫婦関係の問題を解決したいとの相談の電話が入る
2、父親の退院について病院から打診の電話が入る
3、近所のお宮掃除の対応の相談の電話が入る
電話での対応は、出来事に反応している事が多く、じっくり時間をかけて考える事はできません。
短い時間の中で、それなりの対応の電話を終えた後、それぞれに対して、
「何故、この出来事が現れたのか。」
を考えてみました。
すると、
1 メンタルヘルスサポーターとしての役割を果たしてほしい
2 介護者としての役割を果たしてほしい
3 クラブ長としての役割を果たしてほしい
と、電話の相手が、訴えているように聞こえてきました。
そこで、
1 面談の折に役立ちそうなワークを確認し、夫婦関係を修復するためのよい習慣が身につくような流れを構想準備をしました。
2 退院後の父の介護について、妻と相談し、その準備を始めました。
3 副会長にこれまでの経緯を確認し、今後の対応について考える時間を作りました。
現れた出来事に反応するだけでなく、「何故、この出来事が現れたのか。」を考えると、客観的に冷静に出来事を見つめ直す事ができ、次の対応の準備ができました。