身体に聞く
やると決めた事でも、できない事があります。
環境の影響を受けて、できない事もありますが、自身の状態によってできなくなる事があります。
例1
遊んでから勉強すると決めた孫が、外で遊びから帰ってきた時に、父親がいる事に気づき、勉強が手につかなくなってしまいました。
例2
友人に約束の時間に間に合うように行くけど、遅れるかもしれないと話すと不安を感じ、約束の時間を変えようとされました。
例3
車で走っている時に、「外食しよう」と妻に話し、気に入った店を探しながら走っていましたが、なかなかいい店が見つからず、面倒になった妻が、「もういいから、家で食べよ。」と言いました。
例4
勉強している子が、わからない事があり、不安で一杯になり、泣き出して、話が聞けなくなりました。
探せば、沢山出てきます。
「緊張して、上手く話せなかった。」とか、「不安だったので、するのを諦めた。」などというのもこの類いになります。
状態を上手くコントロールできずに、やると決めた事ができず、能力の発揮を妨げる事になるのは、とても勿体ないと思います。
逆に考えると、この状態管理がうまくできれば、十分自分の力を発揮できる事になります。
これらの事例は、どれも目の前に起きる出来事に反応して、湧き上がってくる感情に振り回され、目標が達成できない状態になっていると考える事ができます。
感情が湧き上がってしまってからは、なかなかコントロールすることは、難しいのですが、同じ事を繰り返さないための準備をする事は、できます。
また、その準備を繰り返すことで、次第に反応を変える事ができるようになり、出来事への反応が変わり、感情をコントロールした事になります。
そして、決めた事ができる確率が、次第に高くなります。
状態を管理するための取り組みを3つ紹介します。
1 出来事を振り返る時に、ちょっと離れて自分を見る
出来事に反応した自分を椅子に座って思い出します。そして、その時の感情を味わいます。その自分を椅子に座らせたまま立ち上がり、外から観察します。そして、その自分に助言をします。再度椅子に座って、その助言を受け取ります。
2 出来事の意味を変える
出来事そのものの意味を目標達成に役立つための素材となる考えを生み出す。
物事には、必ず、表と裏(光と影)があります。ですから、否定的に捉えた事でも肯定的に捉える事もできます。
例 辛い→乗り越える、耐える力を身につけるチャンス
不安→何に不安を感じるのか本質をつかむ機会、
不安を取り除く機会 など
3 目標そのものにさらによいイメージを与える
目標を達成した後の世界のイメージをより豊かにして、ワクワクした感情が湧き上がるようにする。
少々の誘惑やマイナスの感情に揺られない・・・この世界を得るためならば、多少の事なら我慢できる(乗り越えられる)と思えるようにする
例 できたら・・・楽しい時間になる。
自信がもてる。
人間関係が良くなる。 など
直ぐに身につくと考えず、根気強くやり続ける事で、能力を十分発揮できる自分にする事に役立てられます。