感情と視野の広さ
父の介護をしていると、思わぬ言動に驚かされ、その対応に追われる事があります。
昨晩も亡くなった母や独立した孫たちが、
「ちっとも帰って来ない。」
と言って、ベットから立ち上がり、玄関まで歩いて行きました。
玄関先で、へたばって座り込んでいる父を見つけて、ベットまで運びました。
今の状態ならば、部屋から出る事も難しいだろうと、安易に考えていて、廊下のドアに鍵をかけずにいた事が災いしてしまいました。
幸い、怪我もなく部屋に連れ戻すことができましたが、自分の至らなさに気づかされました。
監視カメラを設置して、常に父の状況を把握できるようにしているのですが、この時に限って、他事に終われて、見落としていました。
悪い時には悪いことが重なるものだと思いました。
全て、気の緩みが、このような事態を招いたと思いました。
父への言葉かけや父への対応全てが、私の生き方が「試されている」・・・そんな感じがします。
冷静な対応、思慮深さ、思いやり、支える能力・体力・知力・・・・等々自分の中にあるもの全てをフル活用しないと、うまく対応できません。
また、一人では、なかなか対応し切れないため、関係者との関係や、スケジュールなどの自己管理なども重要になります。
しかし、介護をしながら、日常では味わえない咄嗟の判断、的確な対応を体験しているように思います。
大変な事もありますが、この学びの方が大きく、負担感をそれ程感じないで過ごしています。
今、
「ポケットに入れておいた1万円札が見当たらない。」
と訴えてきた父にどんな対応をしようか、思案しているところです。