感情に任せて吐く?

須田敏男

須田敏男

テーマ:メンタルヘルス

 相手を大切に思っているから、つい感情的になって言葉を発してしまう事が多い事は、以前から気づいていました。
 そして、それを疑う事なく、よい事だと信じてやり続けてきました。

例1 間違えると直ぐに答えを教えて欲しいと言うAさん
 A「直ぐには教えられないよ。やり方を覚えることじゃないから、まず、自分でどこで間違えたのか、探してごらん。」
 ※じっくりと見直して、自分の誤りに気づいて直す力を伸ばして欲しいと言う気持ちがありました。

 この話し方がよいと信じて、言い続けていました。

しかし、NLP心理学の学びを活用すれば、もっとよい話し方がある事に気づきました。

 B 「あなたは、以前、じっくり考えて、四捨五入する位の間違いに気づいて、自分の力で正す事ができた。そして、「友達の嫌がる事をしてしまって悪い事をしたと気づいたら、反省して、行動を変える事ができた。」

 C 「あなたには、気づく力もあり、気づいたら行動を変える力がある。」

このB,Cを加えてからAを話す事ができれば、Aさんは、Aを素直に受け入れる事ができたように思いました。


 同様に
例2 自分の言う事を聞いてくれない孫の扱いに困り、母親(娘)に代わりに言ってもらおうとする妻
A 「娘の負担が増えるから、告げ口になる事は言わない方がいいと思うよ。」
と話してしまいます。
※娘に頼る前にまだまだできる力があるので、諦めて欲しくないと言う気持ちがありました。


そうではなく、

B 「あなたは、私が急なお願いをしても、必ず私の予定に合わせて、困らないように自分の予定を変えてでも協力してくれます。」そして、「あなたは、すぐにわかるようにカレンダーに必ずこまめにメモを残してくれます。」

C「あなたには、柔軟さと根気強さがあり、孫にも十分発揮できると思います。」

 このB,Cを加えてから、Aを話せば、受け入れやすくなると思いました。

 BやCは、心の中で思っていてもなかなか言葉にして伝えていませんでした。

 これらの言葉は、じっくりと冷静になって考えていると浮かんでくる言葉です。

 これまで、「よりよい生き方ができるあなただ。」と信じて、Aだけを伝えていたように思います。

 でも、日頃の観察から得ている「あなたの行動や能力のよさ」をきちんと伝えていない自分がいました。

 B,Cの言葉を引き出すためには、感情に流されない冷静さが必要だと思いました。

 この感情のコントロールが不十分だったように思います。

 これまで使っていなかった話し方のため、直ぐにはできないと思います。
 でも、話し方の問題点に気づく事ができたので、これから、話した後に
「これでよかったのかな。」
「今度は、こんな話し方をしてみよう。」

と、振り返る自分を作り、少しずつB,C,Aの順で話せる自分にしたいと思います。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

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