言葉にこだわる生活
中学校入試問題に挑戦している子どもからの質問に応えようと問題をじっくり読み、一緒になって挑戦しました。
なかなか難しくて解くために多くの時間を費やしました。
必ず解けると思いながら、日頃から子どもたちに伝えている「逃げない」「ごまかさない」「嘘つかない」を自らの姿で子どもに示すことになります。
なかなか解けないと悩んでいると、それなりに体の反応が現れ、苦しくなり、逃げたくなります。
この苦しさは、最近続けている筋力トレーニングの初期段階に現れる苦しさに似ています。
まだ先に現れるトレーニングで味わう苦しさを知っているので、十分耐えられ、逃げずに取り組む事ができます。
「苦」から逃げないのは、「苦」のレベルを知っているから、まだ耐えられると思っているのかもしれません。
子どもたちの中には、簡単に諦めてしまい逃げ出す子がいます。
常に誰かに頼って答えを求めます。
「苦」を嫌い「楽」に流れてしまいます。
(脳は「快」を好み、「不快」を避けようとします。)
漢字1つでも、調べようとせず、すぐにわからないからと言って、私から正解を聞き出そうとします。
自分で探して正解を見つける努力をするようにお手本となる漢字ドリルを見直したり、辞典で調べるように促します。
最近では、タブレットを使って直ぐに正解を導き出す子どももいますが、時間をかけて調べるように話します。
面倒だと言いますが、努力してもらいます。
努力した分、脳が活躍して、定着率を高めてくれることを知っていることもありますが、「苦」に耐えられるよう、自分を鍛えて欲しいと思っているからです。
これは、日常生活の出来事で起きる問題解決と全く同じだと、子どもたちの姿を見ながら思います。
仕事や遊び、読書などの生活にも同じように現れます。
「楽」を選ぶ姿
読書・・・文字の多い本を避け、絵の多い本を選ぶ。
仕事・・・簡単な仕事を選び、手間のかかる仕事を避ける。
遊び・・・楽しい遊びを選び、思考力を練る遊びを避ける。
「楽」と「苦」の駆け引きをしながら、子どもたちと関わっているように思います。
少しずつ「苦」に慣れるように助言しますが、子どもによっては、意地悪く思われているかもしれません。
このことから考えると、難問に挑戦する事は、「苦」を乗り越える自分の姿を子どもたちに示す絶好の機会でもあります。
難問に挑戦し、解けた時の充実感を味わう事は、「苦」を耐え抜いた自分へのご褒美だと思います。
逃げ出したくなる子どもを引き寄せながら、充実感を味わってもらいたいと関わっています。
最近ようやく逃げなくなっている子どもたちの姿を見かける事が増え、切磋琢磨する子ども同士の声かけが増えたように思います。
子育てには、時間がかかりますが、努力した分、必ずその成果が現れます。
これこそ「逃げない」「ごまかさない」「嘘つかない」の実践になります。
日々の子どもたちとの関わりは、修行のようなものです。