他人事を自分事にする

須田敏男

須田敏男

テーマ:生き方

昨晩、環境推進について、市主催の研修会がありました。
 その中で、ゴミステーションへの違反袋への住民から、次の質問がありました。

 「違反キップを貼りながら、後日その袋を回収するのは、矛盾しているのではないか?違反した人が、違反袋を出さないようにはならないと思うが、いかがなものか?」

 資源を回収したいが、違反袋まで回収出来ず、かと言って、違反袋を放置していくと環境の悪化につながります。

 そこで、市は、「環境が悪化しないようにゴミとして回収をする。」事にしていると言う事でした。

 矛盾を抱えながら、市として苦慮して対応しているように思います。

 違反袋の内容物を分別できれば、資源となるものです。

それに協力する住民の意識の違いが、行動の仕方の違いとなって表れます。

1  分別するのが面倒だ。
  (資源分別に消極的に関わる。)
2 市の取り組みに協力して分別しよう。
  (言われた通りに資源分別する。)
3 資源を分別して、資源として活用しよう。
  (資源分別に積極的に関わろうとする。)
 質問された方は、2の意識で質問されているように思います。
「違反袋は、他人が出した物で、私の物ではない。」と言う立場になると思います。

 これが、袋の中にある資源に着目し、「この資源を何とかしなければ・・・。」と考える立場が、3になります。

 3の意識に立つと、違反袋は、他人事では済みません。
自分の事として、違反袋を見ているので、違反袋の始末の仕方を考えます。
 内容物を分別すればよいのですから、違反袋に手を加えて、資源にする事になります。
 (次の資源回収の日に、内容物を2つの袋に分かれ資源となった袋が、無事回収されるのを見ました。)

 他人事として見ているうちは、状況を変える事は、難しいと思います。
 この例のように、自分事になって初めて、状況を変えることができます。

「他人事を自分事にする」・・・この意識は、資源の問題だけではありません。

 いじめ、ハラスメントなど、傍観者として、見て見ぬふりをしているのは、他人事になっている証拠です。

 仕事でも人間関係でも、他人事にしていると配慮に欠けてトラブルの原因にもなりかねません。

 今、国会が行われていますが、国政についても同様です。他人事にしていると政治は変わりません。

 立場が変わると、見えるものが変わり、行動が変わるのも、他人事が、自分事になったからです。

 このように、意識が自分を変える源になっています。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

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