家庭と仕事の両立 あなたは家族に何ができますか?

須田敏男

須田敏男

テーマ:メンタルヘルス

年末年始は、仕事休みの方が多いことと思います。
この時期を利用して、「家庭と仕事」の両立について、考えてみてはいかがでしょう。

そんな事を言ってもこの時期は、することが多くてそれどころではないと言われるかもしれません。

年の節目であるこの時期だからこそ、このことに向き合い、今後の充実した生活を送っていただきたいと思います。

「この時期、すること」は、時間軸(過去、現在、未来)で言うと「現在」になります。
今に振り回されていると、微視的になりやすく、未来が見えなくなります。
変化が激しい中、なかなか未来を見通すということができないのが今の時代です。
だからこそ、今この時期に、「家庭と仕事」を両立させた未来の生活を見つめていきたいと思います。

 在宅勤務などで、家庭にいることが多いと、家庭と仕事が混在した状態になります。
ストレス過多になり、トラブルが増えているのも、「家庭と仕事」を両立させられない現実があるからだと思います。

 家庭と仕事の両立は、心の問題です。

 ですから、きちんと両立させるための方策を立てて取り組むことができる人は、ストレスも少なくて済みます。

 両立するために必要な視点は、次の3つが必要だと考えます。
1 時間的・空間的区別ができる
 「今は、仕事の時間」とわかるように環境を整えることが大事です。
2 家庭・仕事の問題を整理する。
 家庭の問題を仕事に、仕事の問題を家庭に持ち込まないことが大事です。
3 共通理解をする
 影響を及ぼす人が、作った環境について理解をし、協力することが大事です。

 具体的には、1日のスケジュールを作成したり、仕事場を家の中に作ったり、家族と話し合いをしたりします。

 きっとここまでは、すでに実践されている方も多いかと思います。

本当に大切なことは、この後です。

 話し合って決めたことがきちんと守られていない、実行できないことが不快なストレスを生みます。

「話し合って決めれば、すぐにできる」と考えているために不快なストレスが生まれます。

話し合って決めた事は、新しい取り組みになりますから、確実にできるまでには次の4つの段階(学習の4段階)を経ています。
この段階を知らないために、不快なストレスを抱えてしまうことが多いのではないかと思います。

学習の4つの段階
1 無意識的無能 (わかっていないからできない段階)
  環境を整えることや話し合いをする前の段階です。できていればこの段階がスタートになります。

2 意識的無能 (わかっていてもできない段階)
  話し合いをしても、ついつい今までの癖が出て、うまくできない段階です。
  (乗り越えるには、練習が必要です。互いに失敗をしても、「この段階だから仕方がない。」とお互いの失敗を許せば、ストレスになりません。
   ここで「話し合ったことを守っていないじゃないか。」と相手に不満をぶつけるから不快なストレスになります。
   この段階では、決めたルールを何度も繰り返し伝えます。(これに疲れるという方は、願い達成までの粘り強さがないと考えることが適切です。
  相手を責めるのではなく、自分自身の問題ととらえ、粘り強さのない自分を鍛える場とします。願い達成までの粘り強さは、別の場面でも役立ちます。
  また、今の自分の粘り強さが今の自分を作っていることになります。粘り強さが強化されれば、今まで以上の成果を手に入れることができます。
  ですから、決して相手を責めないことです。相手は自分の粘り強さを鍛えてくれるための素材と考えれば、腹を立てることもありません。)

3 意識的有能 (意識すればできる段階)
  「家庭」「仕事」を意識すればできる段階です。
  仕事の時間に「今は、仕事の時間だから、家族に声をかけないようにしよう。」「この問題は、家庭の問題だから、家庭の時間に回そう。」などと
  意識しているときは、うまく対応できる状況になります。
  自分だけでなく、家族も同様です。自分ができても家族ができない状況があります。
  これは、1つの組織体ととらえることができます。
  1つの組織の中には優秀な人材ばかりではありません。互いに助け合いながら組織の成果を上げる努力をします。組織のために貢献することは常です。
  家族も同じです。
  自分ができるからと言って、家族を責めることにはしません。できる自分が家族をフォローすることになります。
  家族が揃ってできるようになるまで粘り強く、支え続けることになります。家族ができるようになることへの期待と思いやりが磨かれます。
  決して、家族を責める材料を見つけることはしません。大切な家族です。新しい環境の中で共に生きる仲間を支えるあなたの資質、力量が問われます。
  これは、仕事の上でも必ず役立ちます。自分を鍛える場として活用すれば、活力になり、不快なストレスは増えません。

4 無意識的有能(意識しなくてもできる段階)
  意識せず、家族全員が阿吽の呼吸で家庭で生活できる段階です。
  仕事と家庭の両立ができる段階ですので、それぞれの時間を充実させることができます。
  これまで努力し、支え合った家族を承認することができます。あなたのためにも頑張ってくれた家族に感謝の気持ちも沸いてきます。


 この4つの段階を経て、充実した在宅勤務ができるようになります。

 この段階を知らないために、いきなり1段階から4段階へとうまくいくと思う人が多いために、トラブルが増えていると考えます。

 あなたは、いかがでしょう?

 あなたは今、どの段階にいるのでしょう?
 そして、ご家族はどの段階にいるのでしょう?
 あなたは、家族のために、何をしているのでしょう? 

 (家庭を1つの会社ととらえ、その会社の社長となったあなたが経営していると考えるとやりがいも生まれます。)

  ぜひ、「家庭と仕事」の両立を目指してください。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

須田敏男プロはぎふチャンが厳正なる審査をした登録専門家です

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