教員による交際女性殺害未遂について思う

須田敏男

須田敏男

テーマ:メンタルヘルス

 11月8日の地元の新聞記事に教員による交際女性殺害未遂の記事が掲載されました。
その中に「彼女と一緒に死のうと思った」という記述がありました。
 このことは、自殺の方法として道連れを選んだということになります。

 記事を読むと、自殺に至る経緯が詳しく明らかにされていませんが、1か月ほど前から病気休暇で学校を休んでいると書かれています。また、その理由として、「子どもの前に立つことに不安がある」とも書かれていました。
 新規採用で、住まいが学校に割と近いところにあることから考えると、実家から離れて、一人住まいだったのではないかと想像できます。
 
 このことから、彼は、誰にも相談できずに一人で悩んだ末に自殺を選んだのではないかと推測できます。(彼女が相談相手だったかもしれません。)


 これは、メンタルヘルス不調に至った末の自殺未遂である可能性がかなり高い事例ではないかと思います。
 もし、そうならば、自殺未遂に至るまでの職場の労働環境やサポートが重要になります。
(ストレス不調に至らないための労働環境は配慮されていたのか、職場でのストレスケアはなされていたのか、医師との連携はあったのか、病休に至るまで(または病休中)にどんなフォローがなされたのか、復帰に向けての現場のフォロー(復帰支援プランの作成など)はあったのかなど)
※幸い自殺未遂になりましたが、万が一自殺した場合、業務起因性が認められた時、管理監督者の責任が問われます。


 市内では、中学生のいじめによる自殺があった、そして、今回、教員による殺人未遂が起きた・・・・・市内の学校現場はとても深刻な状況になっているように感じます。

 「職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進すること」(労働安全衛生法)が求められているのは、教育現場でも同じです。

 法律では、労働者として教員は、守られていますが、教育現場で管理監督者の元、この法律同様、実際に守られているかは別です。

 教員が守られている感じがあれば、安心して働けます。自分を伸び伸びと表現できます。
 互いに声を掛け合いながら、心を通わせる仲間になれば、ストレスもかなり緩和されます。

 教員がメンタル不調に至らないよう、メンタルヘルスケアの実践(特に現場でのラインケア)がなされているかとても心配です。

 子どもの健全育成に重要な役割を果たす教員の心が荒んでいかないよう喫緊の課題として取り組む必要性を感じます。
(心が病んでいる限り、いろいろな形で問題が現れます。あたかも沸騰した時にできる泡のように次から次へと場所(問題の形)を変えて、湧き出てきます。)

 輝くひとみと素敵な笑顔を求めて!

 メンタルヘルスケアを学んでいる私としては、少しでも教育現場の役に立ちたいと思っています。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

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