選択肢を用意する
お子さんの日常生活の多くは、親さんの言葉かけによって作られていると言っても過言ではありません。
「かけられた言葉で動く」姿から「自分で考えて動く」姿になるまでには、かなり根気強さが必要になります。
4つの学習の段階(ギャラリー参照)で考えると
第1段階 知らないからできない段階
言葉かけが、できることを知るきっかけになります。
第2段階 知っているけどできない段階
できるまで言葉かけをすることになります。
第3段階 意識したときはできる段階
自信をもたせる言葉かけやできることの意味を理解する言葉かけをすることになります。
第4段階 意識しなくてもできる段階
できていることを承認する言葉かけや生き方とつなぐ言葉かけをすることになります。
(もう少し具体的にします。)
第1段階では、具体的に丁寧に知らせないと誤った理解になるので、体験を通して丁寧に教えることになります。
(例、掃除 一緒に掃除をしながら、道具の使い方や掃除の手順などを教える)
第2段階では、知っていてもできないので、子どもなりに葛藤することになります。責め続けられると逃げていったり、反発したりすることになりかねないので、うまくその気にさせながらできるまで見届けることになります。
この時期が長いので、根気強さが必要になります。
(例、掃除 掃除の様子を見届ける。できることとできないことがあるため、手伝いながら、一つずつ教えます。できることを見つけた時には、出来栄えをほめたり、掃除に取り組んだことに感謝の気持ちを伝えたりします。)
第3段階では、できることが多くなっているので、できることを大いにほめ、役に立っていることを伝えます。自分の力でできることへの自信がもてるように言葉かけをすることになります。
この時期は、自分流になりがちです。補足したり、事の値打ちを再確認したりしながら、質を高める言葉がけが必要です。ただし、ここまでできるように頑張ったことへの感謝の気持ちを伝えることも忘れないでください。
(例、掃除 掃除の様子を見届けます。まずは、できることを認め、もう少しこうするとよいことを助言します。掃除をすることの意義や価値を説明したり、掃除ができる役立つ人として立派になったことを認めたりし、感謝の気持ちを伝えます。)
第4段階では、できる能力があるので、できて当たり前となり、言葉かけが少なくなりがちです。できる能力をどのように発揮するのかをよく見て、その発揮の仕方への言葉かけをすることになります。
(例、掃除 自ら進んで掃除をする姿を認め、素晴らしい生き方ができることとして認め、励まします。家族の一人として役立ってくれることに感謝の気持ちを伝えます。)
子どもを「家庭を築く大切な一人の人間」として、接することが、子どもの自立につながります。また、家庭でできれば、OKではなく、社会に出ても役立つ人になれるかどうか見極めながら、言葉かけをすると自立が早くなります。
(※ギャラリー いつまで子育てを参考にし 長い目で子育てをしていただけるとありがたいです。)
ただし、すべてを完璧にこなすことは無理ですし、それを求めているわけではありません。このような見方が、子育ての質を上げます。
お子さんに何かを身につけさせたいと考えても、感情的に流されて子育てをしているのが、日常です。
このような見方を身につけ、感情的にならずに子育てを続けていただきたいと思います。そして、このことが、子育てに自信をもつきっかけになれば、幸いです。
今、あなたは、お子さんにどんな力をつけたいと願っているのでしょう?
そして、お子さんは、どの段階にいるのでしょう?
お子さんの育ちに合った言葉かけが、あなたの子育ての力を伸ばします。当然その結果、お子さんの育ちも変わります。ぜひ、ご利用ください。