企業に求める教育力
先日、娘が孫と親子喧嘩をしていました。
些細なことで、親子喧嘩が始まることはないでしょうか?
互いに興奮していると思わぬ言葉が飛び出します。
「お母さんのバカ!」
本当は、そんな事を思っていないにも関わらず、子どもの口から出てしまうことがあります。
以前、コラムでも書いたように
「お母さんのバカ!」という言葉は、言葉の意識レベルでは、アイデンティティレベルです。体全体で受け止め、全否定された気分になります。
(※ギャラリー ニューロロジカルレベル 参照)
感情が高ぶっていると冷静でないため、無意識のうちに自分を守ろうと、子どもを攻めてしまいます。
相手が子どもであっても、自分を否定されると無意識のうちに反応してしまいます。対等な立場で言い合いになってしまうのは、この無意識の反応によるものです。
当然、子どもよりも語彙力があり、論理的に話ができるので、言葉で負けるわけがありません。
でも、子どもも負けていません。責められたくないのでもっている力を総動員して対抗します。言葉で言い返しますが、当然言葉で負けるので、それ以外で対抗します。
泣き叫んだり、物に当たったり、親をたたいたり、蹴ったりすることになります。
言葉よりも強力なので、いくら言葉を並べてもこの行動をする子どもには勝てません。
子どもと同様に言葉がだめならばと、言葉以外で対抗してしまうことになりかねません。(虐待につながることになりかねません。)
きっかけは、些細なことでも、冷静さを失うとどこまで親子喧嘩が続くかわかりません。
思い通りにならないと思うと、すぐに思い通りにさせようと焦ってしまうことはありませんか。その焦る気持ちが、感情を高ぶらせ、冷静さを欠いてしまいます。
親子喧嘩にしないためには、まず、子どもを理解することから始めると、よいでしょう。
・理解するのに時間がかかります。
・要領が悪いので、失敗をすることがあります。
・あなたよりも、言葉でうまく表現できません。
・あなたの願いを必死になって叶えようと思っています。
・一つに集中できず、いろいろなことに興味関心をもちます。
このことを色眼鏡をかけてお子さんを見ていると、なかなかこのことが認められません。
例えば、
・やる気がないんだ。
・同じ失敗をする、なんて情けない。
・言うことを理解しようとしない。
・何度言ってもきかない。
・どうしようもない。
などが色眼鏡になります。
できるようになるまで、粘り強く関わっているでしょうか。それとも忙しさを理由に関わりが薄くなっていないでしょうか?
子どもではなく、自分に至らなさがないか見つめる謙虚さが必要になります。
できるようになるまでには、4つの段階を経ることを冷静に見てみましょう。(※ギャラリー 学習の4つの段階)
お子さんは、
・やる気はあってもすぐにはできない段階かもしれません。
・同じ失敗を繰り返す段階かもしれません。
・話すことが十分に伝わらない段階かもしれません。
・何度も言わなければならない段階かもしれません。
・子どもの可能性を捨て、できないとあきらめているのかもしれません。
「わが子は、今どの段階なのかな?」と、お子さんの状態を冷静に見ると「できなくても仕方がないんだ。」と喧嘩が馬鹿らしくなります。
そして、喧嘩にした私が馬鹿だった(お母さんのバカ)と思うかもしれません。