仕事は仕事。家庭(生活)は家庭(生活)?

須田敏男

須田敏男

テーマ:メンタルヘルス

 働き方が変わり、家庭に仕事を持ち込む方が増え、家庭でのトラブルが増えています。

 団らんの場であった家庭が、時代の変化に対応できなくなっているように感じます。

 今話題の働き方改革は、仕事優先の考え方であり、それを支える家庭は、各家庭任せになっています。

 10家庭があれば、10通りの家庭生活があり、対応できないこともあります。

 そこで、大切にしなければならないのが、家庭教育です。

 家庭教育は、子どもが健全に育つ家庭環境を築くことが目的ですから、10通りの家庭生活があっても、ここは、同じ向きを向いています。

 子どもを育てる側にトラブルがあっては、子どもは健全に育ちません。
 家庭の安心安全が子どもの安心安全につながります。

これまで、企業内研修に家庭教育を取り入れている会社はどれほどあるでしょう?

 家庭教育は、直接業績につながらないからと企業内研修の片隅に追いやられているように感じます。日常業務に振り回され、直接業務と関わる研修はしても、家庭教育まで手が回らなのが現実ではないでしょうか。

 今後家庭での生活時間が増える中、家庭教育は避けて通れません。

家庭生活の安定は、働く人の心の安定につながります。
家庭のトラブルを抱えて仕事をしても、仕事の効率は上がりません。

 ワークライフバランスの言葉通り、仕事と生活のバランスをよくし、効率的に仕事をし、家庭生活を充実させることができれば、家庭でのトラブルが増えることはないはずです。

 現在のトラブルが増えている状況は、急激な変化のため、各々が対応できず、混乱しているために起きていると考えた方がよいかもしれません。

 働く場所の変化だけの問題ではありません。
 コロナウイルス対策の一環として、働き方が重視されていますが、仕事重視の社会が、今の状況を作り出しています。

 家庭でのトラブルも仕事と生活のアンバランスから生まれている問題だと考えられます。

 ただ単に、家庭で仕事をする機会を増やすだけの問題ではありません。働き方の問題ではなく、これは、心の在り方だと思います。

 本来ならば、ワークライフバランスに合った、仕事と家庭生活の両立を目指さなければなりません。

 各自がワークライフバランスをどのように描いて、家庭生活を送ろうとしているのでしょう。

 今、常に仕事と家庭生活のバランスを考えながら、仕事をし、生活を楽しんでいるのでしょうか。

 今まで慣れ親しんだ仕事優先の考えの変化を、今、求められていると思います。まだ、その変化に対応できないでいるのではないでしょうか。

家庭生活の充実は、仕事の充実につながります。
家庭生活の充実は、子どもの健全な成長につながります。

そのための家庭教育だと思います。

核家族化し、家庭だけでは解決できない問題も含んでいます。地域との関わりも考えなければなりません。

 子どものいる家庭だけを扱うだけが、家庭教育ではありません。
社会生活を営む一人として、生きるためにも、誰もが、学ばなければなりません。まさに人間理解教育です。働く人にとって大切な家庭教育です。

 そのためにも、仕事と家庭生活をつなぐ家庭教育研修を取り入れる企業が増えることを望みます。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

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