生きづらいのは毒親のせい?それとも自分のせい? 生きづらさが癒えない理由

高澤信也

高澤信也

テーマ:子育て


「自分は悪くなかったんだ!
悪いのはあいつらだったんだ!」



かつてアダルトチルドレンという
言葉を知り、生きづらさの理由が
紐解かれたと思った瞬間に湧いてきた
親に対する怒りの声です。



「親がもっとまともだったら
家族がもっと普通だったら
こんなに苦しまなくて済んだのに…」



そんな思いも湧いてきました。



当時は得体の知れない生きづらさに
気づくことができて一息つけたものの、
それを改善する術がわからなくて
余計に苦しくなったことを覚えています。



苦しみが増すほど
親に対する恨みの感情は燃え上がり、
苦悩は深まる一方。



でも、どれだけ親を責めても
「どうすれば楽になれるの?」
の答えは見つかりませんでした。



ようやくたどり着いた答えは
「それが誰のせいであろうと、
それとは関係なく自分の苦しみは
自分で取り除くことができる」




過去がどうであっても
私たちは「今ここ」から自分を
助け始めることができるんだ!!
というものでした。



今となっては当たり前なのですが、
当時はそれに気づけなかったんです。




昨今は毒親という言葉が定着したせいか、
大人になったわが子に「毒親」と責められ、
罵られて苦しいという相談を親御さん側から
度々受けるようになりました。



何年もの間子育てしたきたわが子に
子育てを全否定されるつらさは
察するに余りあります。



わが身に置き換えて想像すると、
生きていくのが嫌になるくらい
つらく苦しい気持ちになります。



ところで、アダルトチルドレンという
言葉が以前流行った時にも同じことが
起こったことをご存知でしょうか。



その言葉を通して
「自分がこんなに苦しいのは親のせい」
と声をあげる方がたくさん現れました。

育てた側への非難が巻き起こったのです。



今や大人になったわが子からの非難。

親にとっては青天の霹靂。
大混乱です。



しかしそれが一大ムーブメントと
なるや否や今度は
「甘えている」「責任転嫁」「自分の問題」
といった非難が沸き起こりました。



声を上げた側への非難の嵐です。



親が問題なのか。
親が悪いと言う子ども側の問題なのか。



いったいどっちなんでしょうか?



正解は、、、



どちらでもありません。



問題は、わが家で育った結果として
*身に染み付いた負の影響
です。



特に
・人に安全感を感じにくいこと
・自分を肯定できないこと
・人と深くつながれないこと



これが生きづらさの中核であり、
「解決すべき課題」です。



「親が悪い!」
「いやいや、子どもが悪い!」

こんなジャッジをつづけたところで
誰も救われません。
誰も幸せにはなれません。



代わりに
*染み付いた負の影響の克服
に取り組みさえすれば、
自分で生きづらさを和らげることができます。




かつての私もそうでしたが、
子ども時代のわが家が苦しかった方ほど
「うちの親みたいになりたくない!」
という想いを強く持ちがちです。



それを達成する最短ルートは何か?
それが影響として残った生きづらさの克服です。



親(他者)の問題は親(他者)のもの。
わざわざ労力をかける必要はありません。
それは隣の家の夫婦喧嘩くらい無関係なのです。



それでも「親を変えたい」を捨てられないなら、
それはまだ親への依存を握りしめている状態。



相手が思うように変わらないと自分の気持ちを
落ち着けることができないサインとも言えます。



そしてここがターニングポイントです。



<選択肢A>
これからも親(相手)に変わってもらうことで
自分をなだめようとしつづける。


<選択肢B>
自分をなだめてあげられる術を身につけ、
自分を落ち着かせることができる自分になる。



前者への囚われは
「変えようのない他者」
を変えようとする生き方。



そのままでは他人軸の生き方から
離れることができず、苦しみはつづきます。



一方、後者に進路を変えることが
できれば、自分軸の人生を送ることが
できるようになります。



その結果苦しみを自分で
和らげることができます。



「毒親」と呼ばれるような
親御さんであれば多かれ少なかれ
*子どもを思い通りにコントロール
といった関わりがあるものです。



そこにはおそらく
「子どもは親の言うことを聞くべき」
「親の思い通りになって当然」
といった誤った前提があったのでしょう。



しかしわが子であっても
人は人を思い通りに変えること
などできません。



にもかかわらず、
その環境で苦しんできた私たちが
「親が悪い」「だから親は変わるべき」
に囚われ、親を変えようとしつづければ、
それは忌み嫌う親と同じことをしている
ことに他なりません。



いくら親(相手)が「正しくない」としても、
それでも人を思うようには変えられません。




親とはいえ別の人格を持つ「他者」です。
合う合わないや好き嫌いがあっても良いのです。



だから
嫌いなままでOK、
ムカつくままでOKです。



親からされたことや
してもらえなかったことが
頭から離れず苦しいのなら、
親を頭の外に叩き出すことに
エネルギーをかけてみましょう。



自分の苦しみを
自分で取り除いてあげるために。



親に近づくとつらいなら、
自分が落ち着けるところまで
距離を取りましょう。



心の安全を保つために。



その上で、影響としての生きづらさの
克服に取り組んでいきましょう。



その先に「生きやすさ」が待っています。




すると、すでに親となったあなた自身が、
あるいはいずれ親になるであろうあなたが、
「生きやすさ」という素晴らしい贈り物を
わが子にプレゼントしてあげることができます。



子どもも幸せ。

親も幸せ。

みんな幸せ。

わが家が最高の安全基地に。



こうなったらどれだけ心地よいでしょうか。
どれだけ幸せを感じられるでしょうか。



そしてこの結末は自分で
引き寄せることができるのです。




今はまだ生きづらいあなたへ

時には親への怒りや恨みで苦しくなったり、
またある時にはそれを手放せない自分自身に
怒りや嫌悪を感じて苦しくなったり。

いずれに傾いても苦しいものですね。



望むものが手に入らない苦しみ。

これは人類共通の苦しみの一つと
言われています。



今はその苦しみを抱えているあなたの
悩み苦しみがなくなることを願っています。



【慈悲の瞑想(一部抜粋)】

あなたが幸せでありますように。
あなたの悩み苦しみがなくなりますように。
あなたの願いごとが叶えられますように。

あなたが幸せでありますように。
幸せでありますように。
幸せでありますように。

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高澤信也
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