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メガネの測定値は、毎回同じになる?

豊福祐史

豊福祐史

テーマ:葛藤のある眼鏡店の話

「メガネの測定値は、毎回同じになりますか?」
「先日測定したときと、度数が違うのですが……」

このような質問をいただくことがあります。

メガネを作るのであれば、できるだけ正確に度数を測定してほしいと思うのは当然です。

ただ、目も身体の一部であり、その日の状態や測定条件などによって、
わずかに測定値が変化することがあります。

では、なぜ測定するたびに度数が変わることがあるのでしょうか?

今回は、メガネの度数が変わる理由について書いてみたいと思います。

測定のたびに度数が変わる?

測定するたびに、目の度数が多少変わることはあります。

これには、測定する側の技術だけではなく、測定を受ける方の目の状態や、
そのときの条件なども関係しています。

例えば、目の疲れや調節の働き、測定時の体調などによって、結果が変わることがあります。

また、測定時の回答の仕方によっても、結果が変わる場合があります。

視力測定では、複数のレンズを比較しながら「どちらが見やすいか」を確認します。

しかし、見え方にほとんど差がない場合や、判断に迷う場合には、
回答が変わることもあります。

もちろん、目の状態に何らかの変化が生じている場合など、
単なる測定誤差だけでは説明できないケースもあります。

そのため、測定値が変わったからといって、すぐに「測定が間違っていた」とは限りません。

一方で、測定値が変わることを、すべて仕方のないこととして
片付けてよいわけでもありません。

大切なのは、なぜ数値が変わったのかを考え、
その結果が妥当なのかを確認することだと思います。

機械による自動測定でも変わる?

では、機械による自動測定であれば、毎回同じ数値が出るのでしょうか?

眼鏡店などで使われているオートレフは、目に光を当て、
その反射などを利用して屈折状態を測定する機器です。

自動で測定できるため、測定する人の判断に左右されにくいというメリットがあります。

ただし、オートレフでも、測定するたびに違いが出ることは多々あります。

例えば私の場合は、本来の度数より2D以上違って出たことがあります。

そのため、複数回測定して結果を確認することがあり、
機器によっては、複数回の測定結果をもとに代表値を算出する機能もあります。

では、オートレフで度数が分かるのであれば、
その数値をそのままメガネに使えばよいのでしょうか?

実際には、そう単純ではありません。

オートレフで測定するのは、機械を使って目の屈折状態を調べる「他覚検査」です。

一方、仮枠にテストレンズを入れ、
実際に見え方を確認しながら度数を調整するのが「自覚検査」です。

他覚検査は度数を検討するための重要な情報になりますが、
その数値だけで、すべての方にとって適切なメガネの度数が決まるわけではありません。

自覚検査では、レンズを変えたときの見え方や、左右のバランスなどを確認しながら、
どの度数が適切なのかを検討していきます。

つまり、機械の測定結果と、実際にレンズを通して見たときの反応など、
複数の情報を組み合わせて判断することが大切なのです。

測定結果に違和感があるときは、後日再測定することも

視力測定をしていると、どうしても判断に迷うことがあります。

例えば、前回のメガネと比べて度数が大きく変化している場合や、
測定するたびに回答が変わり、適切な度数を判断しにくい場合などです。

近視や遠視の度数だけでなく、乱視の度数や軸の測定結果に大きな違いが出ることもあります。

このようなとき、無理にその場で度数を決めるのではなく、
後日、改めて測定をお願いすることがあります。

お客様にとっても、もう一度お店に足を運ぶのは面倒だと思います。

眼鏡店にとっても、再度時間を確保して測定する必要があるため、手間がかかります。

それでも、測定結果に疑問が残る状態で、
そのままメガネを作ることは避けたいと考えています。

仮に、十分に確認しないまま度数を決めてしまい、
完成したメガネが合わなかった場合、日常生活で不便を感じるのはお客様です。

そのため、必要に応じて時間を置いてから再測定したり、
別の測定者に確認してもらったりすることがあります。

もちろん、後日測定すれば必ず正しい数値が出るというわけではありません。

それでも、測定結果に違和感がある場合に、別の機会に確認することは、
より適切な度数を検討するための一つの方法だと思います。

まとめ

メガネの測定値は、毎回まったく同じになるとは限りません。

目の疲れや調節の働き、測定時の状態、回答の違いなど、
さまざまな要因が関係することがあります。

また、機械による測定であっても、毎回完全に同じ数値が出るとは限りません。

そのため、眼鏡店では完全矯正値をそのまま受け入れるのではなく、
ほかの測定結果や実際の見え方なども確認しながら、適切な度数を検討していきます。

場合によっては、後日再測定をお願いしたり、
別の測定者にダブルチェックしてもらったりすることもあります。

お客様からすれば、何度も測定するのは面倒に感じるかもしれません。

しかし、眼鏡店から再測定をお願いされたときは、測定結果に気になる点があり、
より適切なメガネを作るために確認している可能性があります。

眼鏡作製技能士としては、ただ数値を測定するだけでなく、その数値が妥当なのかを考え、
必要な確認を行うことも大切な仕事だと思っています。

次回は、「機械で測った度数を、そのままメガネに使わないのはなぜ?」について。

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豊福祐史
専門家

豊福祐史(眼鏡小売店)

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

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