レンズは何種類で、何が一番良い? 知っておくべきレンズの知識
レンズは劣化すると、キズや熱われ、コーディング剥がれなど、
様々な症状があります。
レンズが劣化すると、交換しかなくなるため、
眼鏡店は経験則からの注意点を伝えることがあります。
コーティングの種類
レンズのコーティングには標準からガラス並みに強いもの、
さらにその上など、主に耐久度でのグレードがあります。
例えば、レンズメーカーHOYAの資料では、
粗砂の中にレンズをいれて600回振動させた場合や、
3~6kgの加重をかけたスチールウールでこすった場合の実験などの
資料があります。
通常であれば、ハードコートやマルチコートという言い方ですが、
コートなしがあって、ハードコートは最低ライン、標準以上はマルチコートとなります。
強さで簡単に言うと、標準コートから、ガラス並みにキズに強いコート、
さらにキズに強いコート、その上という感じになります。
また、各社で実験方法が違うため、
実験条件を確認しておかないと、同じ結果でも、違う場合があります。
価格は当然変わってくるし、同じメーカーでも
取り扱っていないコーティングがある眼鏡店もあるかもしれない。
そのため、レンズメーカーのホームページなどで調べられるため、
各眼鏡店に聞いてみると良いと思います。
それに加え、耐久度以外にも、静電防止や透明度が高い、ブルーライトカット、
防曇、防汚、撥水など、様々な機能もあります。
ちなみに、UVカットについては標準でほぼ100%となってます。
むしろ、UVカットされてないレンズの方が珍しい。
レンズコーティングが劣化する理由
コーティングが劣化する理由は、
経年劣化だけでなく、熱、酸性、アルカリ性が主な原因となります。
通常、レンズは生地の上に、何層もコーティングされています。
経年劣化は、そのコーティングが剥がれることで、
まだら模様の汚れのような跡がでてきます。
熱による劣化は、無機物のレンズ生地と、有機物のコーティング層の
熱収縮率の違いによって、起こるようです。
見た感じでは、シワがよったような、割れたような跡ができます。
酸性やアルカリ性をレンズに使用すると、コーティングが溶けてしまいます。
よく洗剤でメガネを洗っている方に多いので、
洗剤を使用する際は、裏面の『性状』が『中性』になっていることを
確認しておく必要があります。
個人的には、洗剤を使用するなら、専用の洗浄液を使う方が無難とは思います。
意外な劣化
注意点を説明しても、一番強いコーティングであっても、
数ヶ月で劣化させてしまう場合があります。
意外というか、予想外のものに、勘違い・輻射熱・仕事などがあります。
勘違いに関しては、『洗剤を使う場合は、せめて中性のものを使用してください』と言っても、
『間違いなく中性のものを使用している』と言われます。
よくよく聞いてみると、中性洗剤だけでなく、シャンプーの時にメガネを一緒に洗うことがあるということ。
シャンプーの商品名を聞いて、『それって弱酸性ですよね?』と聞くと、
そこではじめて、気づいてもらえる
現物を見ると、ただれたようなコーティング剥がれでした。
輻射熱は冬場に多く、ストーブやたき火などに、顔を近づけすぎている場合や、
子どもなら、コタツの中に入り込んだりもあります。
車内に放置することなどは、結構、避けてくれている方は多いものの、
寒い日々は、どうしても熱源に近づきたくなるため、
輻射熱にも注意してもらいたいです。
当然、これは熱なので、シワのような劣化が起きます。
仕事については多種多様で、一番以外だったのは、スプレー液の飛沫。
強力なシール剥がしのような薬剤を使用されている場合、
その飛沫でコーティングが溶けることがあります。
この場合は、点々のような微小なコーティング剥がれが起きますが、
こういう状態なら、レンズよりも眼の保護のため保護ゴーグルをするべきかなと。
その他は、子どもが砂場に埋めたりもありました。
砂場に埋められると、一番強いコーティングでも、さすがに傷はつきます。
これも注意してもらいたい部分になります。
まとめ
レンズは低価格帯から高価格帯まであり、
コーティングも価格の違いで変わります。
例えば、傷つけやすいから一番強いコートという選択肢も良いですが、
すぐ傷つけるからコートは標準で定期的にレンズ交換するというのも一つの考えです。
強いコートを選ぶのか、それとも、標準のコートで、交換サイクルを早めるのかは、
考え方次第なので、自身の使用環境を鑑み、眼鏡店と相談してみると良いと思います。
次は、『左右の度数・視力に大きく差がある場合』について



