HOYAのindividual MEISTER SHOP認定
お客様から、『前と比べてどうなってますか?』という質問があります。
それに対して、眼鏡店はデータを残しているので、
診断にならない範囲で回答していると思います。
お客様のデータと活用
お客様のデータとしては、度数・購入時期・購入したフレーム・
購入したレンズなどが記載されています。
それらのデータは、新しくメガネを購入される際の測定時に利用されます。
例えば、1年程度でいきなり度数が変わった場合、
『眼に異常があるのではないか?』『眼科を勧めるべきではないか?』
という判断につながります。
また、フレームやレンズを提案する際も、
『どういうフレームを好まれる?』『価格よりもデザインや質を選ばれる?』
『コスパを重視される?』など、フレームのデザインや、レンズのグレード、
そのほか、価格なども含めて提案する際の目安となります。
お互いの記憶違いを正す
データには購入履歴があるため、
『この間買ったばかりのメガネが壊れたので修理するか、買い直すか悩んでます』
『そうですよね。去年でしたっけ?』または『去年買ったものの割には劣化が激しい』
などのやりとりをしながら、データを確認すると、
5年以上経っていたということが多くあります。
逆に、1年くらいでレンズにコーティング剥がれなどの劣化が見られる場合、
酸性・アルカリ性洗剤の使用、ハロゲンヒーターの熱源に近づきすぎていることがあります。
その場合、使用状況や環境の改善を説明することができます。
同様に、1年くらいでフレームに傷が多い場合、メガネの置き方や扱い方に不備がある、
転けることが多いなど、使用状況を推測することにつながり、
扱い方の改善を提案したり、場合によっては病院を勧めることもあります。
視力測定に活用
データが一番活用されるのは、視力測定と思います。
視力測定する場合、過去のデータ・現在使用中のメガネの度数・他覚検査・
自覚検査を行いますが、この中で外せないデータや検査は自覚検査のみで、
他は補助となります。
ただ、他覚検査のみを行う店もあると聞きますし、
お客様の要望・打ち合わせによっては、過去のデータや現在使用中のメガネの度数から、
メガネを作製することは、もちろんあります。
眼鏡店では、過去のデータ、現在使用中のメガネの度数(KB)、
レチノスコープ(検影法)やオートレフラクトメーター(自動他覚検査)などから、
大体の度数が推測されます。
眼鏡店では、視力表・仮枠・テストレンズがあれば、他の機械がなくても、
正確に視力測定をすることができ、これはお客様の回答から判断していくため、
自覚検査といいます。
検影法は検影器だけではなく、技術や知識が必要ですが、
オートレフラクトメーターは、誰でも簡単に自動で測定できます。
これは他覚検査といって、眼の反射などから測定するため、お客様の回答などは不要です。
ただ、正確性に欠ける場合もあります。
そうすると、『データや他覚検査をせずに、自覚検査だけすれば良いのでは?』
と思われるかもしれないですが、過去のデータや他覚検査の結果があれば、
自覚検査の精度とスピードがかなり変わってきます。
特に、過去のデータと測定結果が大きく異なる場合、
何らかの眼の異常がある、疲れている、
測定過程で何かしらのミスにつながる問題があったなど、
様々なことを推測することができるため、
データがあるのとないのではかなり変わってきます。
まとめ
お客様のデータは、フレームやレンズの提案、視力測定など、様々な点で役に立ちます。
逆に言えば、お客様のデータがない場合、お互いに様々な面で不利な点がでてくるため、
ご協力をお願いできればと思います。
次は、『眼鏡店が気をつけている個人情報保護や二重価格違反』について